2019年10月、日本に大きな傷をつけて去っていった台風19号ですが、自分が行ったことのある温泉地や地方の街、乗ったことのある鉄道も大きなダメージを受けています。
台風が過ぎ去ってから、Twitter等で各地の状況に関する情報を見ていました。
どうしても、温泉だったり乗り物だったりに関心がいくので、温泉街の様子とか、運休している鉄道の復旧状のような情報ばかり見てしまっている自分がいます。
見ていると、まだ停電している地域もありますが、徐々に停電の件数は減っているようで、復旧まで時間がかかると言われた道路や鉄道も少しずつ開通しています。
ただ、まだ全体的には道半ばだと思います。自分としては、旅行者として後日そんな地域を再訪して、観光したり、温泉に入ったりができればな、と。
先日、長野県は上田市にある温泉の状況について書きましたが、
もちろん被災地は上田市だけではないので、今回は他の地域のことも書いていきたいと思います。
※このページは、2019年10月18日に書いています。状況が変わり次第、少しずつ更新をしていく予定です。
栃木県・野岩鉄道沿線の温泉
10/24より、不通となっていた東武日光線が運転再開となっています。
栃木県にも、かなりの被害が出たようです。ここで紹介するのは、野岩鉄道 会津鬼怒川線(以降「野岩鉄道」と書きます。)の沿線にある、川治温泉や湯西川温泉です。
野岩鉄道の電車は、さいわい台風が通り過ぎた次の日に運転を再開できています。沿線にある、川治温泉や湯西川温泉の宿も営業しているようです。
ところが、最初にこのページを書いた時点では、野岩鉄道に乗るまでが今少し難しくなっており。
野岩鉄道は東武線と繋がっていて、レールそのものは首都圏まで続いています。普段であれば、浅草や新宿から特急列車もやってくるところ。
が、10月23日までは東武線の一部が不通になっており、不通の区間は代行バスが走っているとのこと。
代行バスの時間は決まっていないようで、観光で利用するのはちょっとハードルが高い気がします。
そこで、東武線ではなくJR線で栃木県内に入るルートが推奨されています。
- 都内→(JR宇都宮線)→宇都宮駅→(JR日光線)→今市駅(JR)→(徒歩)→下今市駅(東武)
湯西川温泉がお好きな、瀬高きりんさんがツイートされていました。
東武日光線 栗橋~栃木は10月19日(土)始発より運転を再開。新鹿沼~下今市は10月25日(金)中に運転を再開する予定。
— 瀬高きりん@プレハブ倉庫に住む主婦 (@setaka_kirin) 2019年10月18日
東武 下今市駅はJR今市駅から歩いて12分ほど。
運転再開前に電車で東京方面から湯西川へ行かれる際は、まずはJR今市駅を目指しましょう。 #湯西川温泉https://t.co/H2MYoM5x4B
有名な鬼怒川温泉のお隣にある川治温泉は、温泉街の中央を男鹿川が流れています。川の両脇に旅館が並んでいるので心配もしていたのですが、無事のようです。
源平合戦に敗れた平家の落人が住んだという湯西川温泉も、湯西川という川に沿って温泉街がありますが、こちらも営業されている模様。
川治温泉はひっそりした温泉街で、優しいお湯に入れます。湯西川温泉は山奥にあり、遠くに来たな、という実感がわいてきます。
いずれの温泉も、秋は紅葉がきれいでしょうね、
東武線が復旧して、これらの温泉地にお客さんが戻ってくるといいなと思いつつ。
と書いていたら、前倒しで10/24より運転再開となるようです。
福島県・いわき湯本温泉
台風は関東を抜けて北上し、東北地方にも被害をもたらしました。浜通りのいわき市でも、川が氾濫したようです。いわき湯本温泉は無事のようです。
いわき湯本温泉へは、実は昨年の秋に初めて訪問したのでした。
首都圏からのアクセスの良さ、お湯の良さ、美味しい地酒、温泉神社・・・
初訪問の夜にちょっと飲み過ぎてしまったので、今度はじっくり再訪してみたいと思っていた矢先の、この台風。
台風が通った直後は、首都圏といわき市とを結ぶJR常磐線が運転見合わせになっていましたが、今は復旧しており、交通面での支障はなさそうです。
山梨県・甲府市の温泉
10/28より、JR中央本線は通常通り運転されています。
甲府へは9月に訪れたばかり。その時は、甲府市内の甲府湯村温泉に泊まっています。
台風19号は、首都圏と甲府とを結ぶJR中央本線と中央自動車道に土砂崩れをもたらし、鉄道も道路も不通になってしまい、首都圏との交通の便が途絶えていました。
その間、首都圏から甲府に向かう、もしくは甲府から首都圏に出るには、静岡県経由で迂回しないといけない、という状況。
新宿と甲府とを結ぶ高速バスも、静岡県を経由して走っていましたが、そろそろ中央自動車道も復旧するようで、高速バスの運行も通常通りに戻ることが期待されます。
いっぽうのJR中央本線は、仮の開通はしていますが、まだ本数は少なく、普段は知っていた特急「あずさ」「かいじ」はまだ運休中になっています。
食と温泉の両方を堪能できる甲府の町が好きなので、何度も足を運んでいますが、交通の便が元に戻るとやはり助かるところです。
11月には「やまなしヌーボー」も解禁になることですし。。。
長野県・飯山市とその周辺
今回の台風で水害が起きた千曲川は、上田市などを通ってから長野市を通り、飯山市を通り、新潟県との県境へと流れていきます。
個人的な話ではありますが、飯山市のお隣にある木島平村には、自分の友人が2018年にオープンした宿があります。さいわい、宿自体は無事とのことで安心しました。
ただ、木島平村のお隣、飯山市の状況が大変なようです。(木島平村へ向かうには、JR飯山駅からバスを利用することになります)
水害で飯山の町に被害が出ているのと、JR飯山駅を通る北陸新幹線と、JR飯山線とが運休してしまっており、アクセスが難しい状況のようなのです。
北陸新幹線は10/25に運転が再開されるようなのですが、新幹線の再開後も、宿泊予約のキャンセルや、風評被害が心配なところ。
宿のご主人いわく「旅行も被災地支援になる」とのこと。そう言われれば、被災地への旅に対して、ためらう気持ちが小さくなったような気がしました。
というわけで
道路や鉄道は、あちこちで復旧しつつあるというニュースを目にするようになりました。想像よりも早く、交通機関の復旧が進んでいるように見えます。
もちろん、地域の生活が元に戻るのはまだ先なのだろうとは思いますが、インフラや交通機関の復旧のスピードの速さには驚かされます。
きっと、関係されている方の必死のご努力があってのことですね・・・。
ただ、今後は災害も頻度や威力が増すように思います。人口が減っていく日本で、このような力強い復旧のスピードを維持するのは今後難しくなってくる気もしています。
そこは正直、不安ではあり。
自然災害が増えるとか、日本の人口が減っていくとか、そういった大きな課題に対して、ひとりひとりができることはそう多くないのかもしれません。
ひとりの旅行好きとしては、落ち着いた後に被災地を旅行で訪れて観光すること、これも大切なのかなと思っています。
風評被害がやはり怖い。自然災害の後、風評被害で観光客が減ってしまい、宿の数が大きく減った温泉地もあります。
そういうことがないように、足を運んでいきたいと思いつつ。足を運べない時は、こうして紹介したりすることで、微力ながら、支援になれば・・・と。
さて、今度はどこへ行こうかな。