温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

特急日光号・きぬがわ号に乗って、栃木県の温泉へ。

※このページにはプロモーションが含まれています。

首都圏から栃木県の日光・鬼怒川エリアに行くには東武鉄道の特急列車が便利です。

これらの特急は大きく3種類に分かれます。

  1. 浅草発の特急列車「スペーシアけごん(東武日光行き)」「スペーシアきぬ(鬼怒川温泉行き)」。
  2. 浅草発で2017年にデビューした新しい特急「リバティけごん(東武日光行き)」「リバティきぬ(鬼怒川温泉行き)」「リバティ会津(会津田島行き)」。
  3. 新宿発で、最初はJR線を走り、途中から東武線に入る「日光(東武日光行き)」「きぬがわ(鬼怒川温泉行き)」。 

首都圏の西側に住んでいると、東京の東側の浅草駅まで行くのが少々手間だったりするので、浅草発ではなく新宿発の特急「日光」と「きぬがわ」を利用しています。

今回はその「日光」と「きぬがわ」のご紹介です。

日光号・きぬがわ号の概要

特急「日光」「きぬがわ」(以降、まとめる時は「日光・きぬがわ」と書きます。)は、JRの新宿駅と東武線の東武日光駅・鬼怒川温泉駅とを結んでいます。

JR東日本と東武鉄道が共同で走らせています。東武日光駅に行くのが「日光」で、鬼怒川温泉駅に行くのが「きぬがわ」です。

停車駅

「日光」「きぬがわ」ともに、新宿駅を出ると、池袋、浦和、大宮、栃木、新鹿沼、下今市駅に停車します。

下今市駅からは「日光」と「きぬがわ」とで行き先が分かれます。

「日光」は、下今市駅の次が、終点の東武日光駅。

「きぬがわ」は、下今市駅の次が東武ワールドスクウェア駅で、その次が終点の鬼怒川温泉駅です。

「日光」に乗って、逆の鬼怒川温泉方面に行く場合、あるいは「きぬがわ」で逆の東武日光方面に行く場合は、下今市駅で普通列車等に乗り換えることになります。

所要時間

所要時間はどちらも約2時間です。

  • 新宿~東武日光:約2時間
  • 新宿~鬼怒川温泉:約2時間

本数

浅草駅発の東武特急(1時間に1~2本の運行)と比べると、新宿発の特急の本数は少なめ。

2023年3月のダイヤ改正で、さらに本数は少なくなってしまいました。

  • 「日光」(新宿~東武日光):平日は1日1往復、土日祝日は1日2往復
  • 「きぬがわ」(新宿~鬼怒川温泉):1日1往復

これ以外に、臨時列車が追加で運転される日もあります。

運賃・料金

新宿から東武日光・鬼怒川温泉までは定価で4,080円ですが、ネット予約限定の「トクだ値」だと、大幅な割引があります。

ただ、浅草発の東武特急「けごん」「きぬ」はもっと安く、定価でも浅草から3,000円未満で東武日光・鬼怒川温泉まで行けます。

(特急の種類や、列車に乗る日によって値段は様々です)

また「日光」「きぬがわ」ともにすべての席が指定席で、自由席がありません。前もって指定席特急券を買う必要があります。

ICカード

「日光」も「きぬがわ」も、SuicaのようなICカードでは乗ることができませんので、乗る前に紙の切符を買っておきましょう。 

車両

JR東日本と東武鉄道が運行している列車なので、それぞれの会社の車両が使用されています。

253系(JR東日本)

JR東日本の車両は、253系電車。以前「成田エクスプレス」として首都圏と成田空港とを結んでいた列車です。

全ての車両が普通車なのですが、足元のスペースが広くてゆったり。まるでグリーン車のような快適さです。

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100系「スペーシア」(東武)

東武鉄道の車両は「スペーシア」と呼ばれる100系電車です。車両は古いのですが、座席はしっかり、ゆったり。

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また、スペーシアにはJRの車両にない「グリーン個室」もあります。

JRの車両が使われる列車の呼び名は「日光」「きぬがわ」ですが、東武のスペーシアが使われる列車には「スペーシア日光」のように「スペーシア」がつきます。

日光号・きぬがわ号に乗ってみた

さて、新宿駅から「日光・きぬがわ」に乗ってみましょう。

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新宿~栗橋

「日光・きぬがわ」が発車するホームは少し他のホームと離れていて、ホームに売店もないので、ちょっと不便です。

お弁当などは、ホームに出る前に買っておきましょう。

電車に乗ると、車内放送が日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語で流れます。世界遺産の日光に行く海外からの観光客も多いからでしょうか。

ちなみに以前のスペーシアの英語の車内放送はイントネーションが日本人の話す英語のような雰囲気だったのですが、今は流暢です。

さて、列車は新宿から池袋までは割とゆっくり走り、浦和の手前あたりからスピードを出し始めます。

広い大宮駅を出て、少しずつ車窓が郊外の雰囲気になってきます。左側から東武線の線路が近づいてくると、栗橋駅。ここで少し停車します。

運転手さんと車掌さんがJRの人から東武の人に交代します(反対方向は逆です)。ドアは開かないので、栗橋駅で乗ったり降りたりはできません。

交代してから電車はそろりそろり、JRの線路から東武の線路に入っていきます。

境目で一瞬、車内の照明が消えるので、鉄道好きにはちょっと面白いかもしれません。そうでない人は、ふーん、だと思いますが。でも夜だと驚くだろうな。 

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栗橋~下今市

東武線に入った「日光・きぬがわ」はまたぐんぐんスピードを出して田園風景の中をさっそうと走っていきます。

利根川と渡良瀬川を渡り、次の栃木駅は高架橋の上にあります。JR両毛線との乗換駅です。

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栃木駅を出て平地に降りた「日光・きぬがわ」は次の新鹿沼駅に停車。その後じわじわと登り始めて、やがて下今市駅に着きます。

2017年夏にSL列車「大樹」がデビューしましたが、それに合わせて駅もレトロ調に改装されました。

「日光」に乗っていて鬼怒川温泉方面へ向かう人、もしくは「きぬがわ」に乗っていて東武日光駅に向かう人は、ここ下今市駅で乗り換えです。

特急を降りて、同じホームの反対側に乗り継ぐ電車がすぐ来る(もしくは電車が既に待っている)ので、乗り換えはスムーズ。

というわけで、ここから先「日光」と「きぬがわ」とで行き先が変わります。

日光:下今市~東武日光

「日光」は、下今市駅を出て左に曲がり、7分ほどで終点の東武日光駅に着きます。ご乗車お疲れさまでした。

中禅寺温泉や日光湯元温泉へは、ここから東武バスに乗り換えです。

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きぬがわ:下今市~鬼怒川温泉 

一方「きぬがわ」は、下今市駅から東武鬼怒川線に入ります。列車はゆっくり右に曲がって鉄橋を渡ります。

SL列車「大樹」が同じ線路を走るようになったので、SL大樹を写真に収めようとスタンバイしている撮り鉄の人を、車窓からちらほら見かけるようになりました。

2017年にできた東武ワールドスクウェア駅に停車。その名の通り、東武ワールドスクウェアがすぐ近くにあります。

東武ワールドスクウェア駅を出てからすぐ、終点の鬼怒川温泉駅に着きます。

鬼怒川温泉駅も下今市駅と同じく、SL大樹のデビューと同時にリニューアルされた駅です。ご乗車お疲れさまでした。

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補足:鬼怒川温泉駅のその先へ

「きぬがわ」は鬼怒川温泉駅が終点ですが、線路の続く先には、川治温泉、湯西川温泉など、多くの温泉があります。

野岩鉄道 会津鬼怒川線

鬼怒川温泉駅の2つ先の「新藤原」が、東武鬼怒川線の終点です。

ここから先、会社が東武鉄道から野岩鉄鉄道(やがんてつどう)に変わります。

野岩鉄道については、以下のページをご覧ください。 

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川治温泉の最寄り駅は、野岩鉄道の「川治湯元」駅。

湯西川温泉の最寄り駅は「湯西川温泉」駅です(駅からバスで約30分)。

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その先の「上三依塩原温泉口」駅からバスに乗り換えれば、塩原温泉郷へも行くことができます。

リバティ会津

東武の新しい車両「リバティ」で走る特急「リバティ会津」は、この野岩鉄道線にそのまま入っていきます。

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特急なのですが、下今市駅から先は特急料金が要らず、乗車券だけで乗ることができ、ちょっと得した気分です。

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特急と名乗りつつ「リバティ会津」は野岩鉄道のほぼ全ての駅に停車しますので、川治温泉、湯西川温泉へもこの「リバティ会津」で行くことができます。

「リバティ会津」は、栃木県のさらに先、野岩鉄道の終点「会津高原尾瀬口」駅から会津鉄道線に入り、福島県に入って会津田島駅が終点です。

というわけで

首都圏の西側から、栃木県の日光・鬼怒川方面への温泉旅に便利な特急「日光」「きぬがわ」についてまとめてみました。

東武の浅草駅から出る特急列車の方が値段も安く本数も多く、で、新宿発の「日光」「きぬがわ」はややマイナーな存在に映ります。

その分、乗ってみると空いていることも多いですし、東武特急ほどではないにしろ、割引を適用させてお得に乗ることだって可能。

今後も、栃木県への静かな温泉旅をする際は利用していきたいと思っています。

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さて、今度はどこへ行こうかな。

 

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