温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

日光交通バス「湯西川線」に乗って、川治温泉・湯西川温泉(栃木県)へ。

※このページにはプロモーションが含まれています。

※最新の運行状況は、バス会社の公式ホームページをご確認ください。

栃木県の湯西川温泉は、平安時代の終わりに、源氏に敗れた平家の落ち武者がこっそり住んだという温泉地です。

見つからないようにこっそり住んでいたということなので、かなりの山奥にあります。

平成になり、湯西川温泉の近くまで電車も開通し、駅から湯西川温泉までの道路も整備され、かなり交通の便は良くなりました。

ただ今も、公共交通機関であれば路線バスを利用しないと湯西川温泉まではいけません。今回はその路線バスのご紹介です。

路線の概要

東武鬼怒川線「鬼怒川温泉」駅から、川治温泉の温泉街と野岩鉄道「湯西川温泉」駅を経由して、湯西川温泉の温泉街に向かうバスです。

湯西川温泉駅は、駅名に「温泉」の二文字がついていますが、実際は温泉街まではかなり距離があり、バスで行かないといけない距離です。

たいてい、〇〇温泉駅と名乗る駅は、温泉街まで徒歩圏内なのですが、ここは例外。

鬼怒川温泉駅から湯西川温泉駅までは、おおむね電車の線路と並行して走っています。この後で詳しく比べますが、電車を利用した方が金額の面でお得ではあります。

電車で湯西川温泉駅まで出て、そこからバスに乗るのがスタンダードなルートかと。

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ただ、地元で聞いたところによれば、雪の降る季節は電車が運休したり遅れたりすることも多いらしいので、バスのほうが確実だということもあるようです。

途中に通る川治温泉と終点近くの湯西川温泉では、旅館の名前がそのままバス停の名前になっています。

降りるときに間違えにくいし、バス停から宿がすぐ目と鼻の先だったりするので、その宿を利用する人には便利ですね。

バスを走らせているのは、地元のバス会社「日光交通」です。

所要時間・運賃・本数

所要時間

バスの所要時間をまとめてみます。

鬼怒川温泉駅から湯西川温泉駅までは電車も走っていますので、電車の所要時間も書いておきます。

  • 鬼怒川温泉駅~湯西川温泉バス停:約1時間
  • 鬼怒川温泉駅~湯西川温泉駅:約30分。電車も約30分
  • 鬼怒川温泉駅~川治温泉バス停:約20分。電車も約20分(川治湯元駅)
  • 湯西川温泉駅~湯西川温泉:約20分

電車との時間差はあまりないようです。ちょっと意外でした。

電車のほうは、途中の駅「新藤原駅」で乗り換えがあったり、少し長めの停車があったりするので、それがなければ電車のほうが若干早いのかもしれません。

運賃

続きまして、運賃です。これもバスのみを利用した場合の運賃と、電車を利用した場合の運賃を並べて書いておきます。(電車は紙のきっぷの運賃です)

  • 鬼怒川温泉駅~湯西川温泉バス停:1,800円。途中まで電車に乗ると1,600円
  • 鬼怒川温泉駅~湯西川温泉駅:1,150円。電車は670円
  • 鬼怒川温泉駅~川治温泉バス停:800円。電車は450円(川治湯元駅まで)
  • 湯西川温泉駅~湯西川温泉:930円

乗り換えずにバスで行くより、電車を利用した方が安いのですね。ちょっと驚きではあります。

ちなみに並行する電車は、鬼怒川温泉駅から途中の新藤原駅までが東武鉄道で、新藤原駅から川治湯元駅、湯西川温泉駅までは野岩鉄道と、2社に分かれています。

要は電車の運賃は2社分の合計なので、電車代もそれなりに高くなるはずのですが。 

www.onsen-oh-yu.com

なお、日光交通バスではSuicaのようなICカードは使えませんので、現金払いになります。

ちなみに電車も、東武鉄道の区間(新藤原駅まで)はICカードOKですが、そこから先、野岩鉄道の区間はICカードが利用できません。

ICカードで乗ってきた場合は、車内で車掌さんに、もしくは降りた駅の駅員さんに現金精算をお願いすることになります。

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お得なきっぷ

鬼怒川・江戸村・湯西川2日間フリーパス

「鬼怒川・江戸村・湯西川2日間フリーパス」というフリーパスが発売されています。

鬼怒川エリアと日光江戸村エリア、また湯西川温泉までを含んだ路線バスが2日間乗り放題で、2,800円

鬼怒川温泉駅~湯西川温泉の往復が3,600円なので、かなり割安になっています。

鬼怒川温泉駅で紙のきっぷを購入するか「乗換案内アプリ」上でオンライン購入ができます。

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平家の里・水の郷2日間フリーパス

「平家の里・水の郷2日間フリーパス」は、湯西川温泉の周辺が2日間500円で乗り放題になるフリーパスです。

バスの本数が少ないので使いにくさもありますが、温泉街から2キロほど離れた「水の郷観光センター」へ行きたいときは購入を考えてもいいでしょう。

こちらのフリーパスは「平家の郷」「水の郷観光センター」もしくはバスの車内で売られています。アプリ版はありません。

本数

2022年現在、1日6本が運行されています。

電車との乗り換えることが多そうな、湯西川温泉駅での電車との接続はおおむね良く、長時間、湯西川温泉で待つことはありません。(一部例外あり)

最新の本数・時刻については、バス会社のホームページをご確認ください。

www.nikko-kotsu.co.jp

乗ってみた 

鬼怒川温泉~龍王峡入口

さて、湯西川温泉行のバスは鬼怒川温泉駅を出て左奥のバス停から出ます。

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日光江戸村や東武ワールドスクエア、鬼怒川温泉の各旅館を結ぶダイヤルバスの乗り場とは反対側です。

そちらのバス乗り場のほうが人もバスの本数も多くてにぎやかなので、ついついそっちに足が向いてしまうのですが、そこからは発車しません。

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帰りのバスは、駅を出て右側のバス停に止まります。

静かなバス乗り場を出たバスは鬼怒川の温泉街を抜け、やがて廃業した温泉ホテルが並ぶ寂しい通りを通って、東武鉄道の鬼怒川公園駅前を通っていきます。

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そのあと、線路と分かれて坂を登っていきます。

「龍王峡入口」バス停は、景勝地「龍王峡」の近くになります。電車にも龍王峡駅があり、ここで電車と乗り換えることもできます。

このあたり、道の両側にはドライブインや飲食店が目立ちます。

龍王峡入口~川治温泉~湯西川温泉駅

やがて下り坂になり、川治温泉駅を通り抜け、川治温泉の温泉街を通り抜けていきます。

温泉街の中はバス停が多く、あちこちの宿の前にあるバス停を通っていきます。バス停の名前も宿の名前。柏屋ホテル前、一柳閣前、登隆館前、東山閣前・・・

その後バスは川治湯元駅の手前にある「川治湯元駅入口」バス停を過ぎてから、ヘアピンカーブで急な登りに入ります。

登ったあとは五十里(いかり)ダムに沿って、トンネルと森の中を走っていきます。

男鹿川と湯西川とが分かれるところで右に曲がってすぐ、湯西川温泉駅に到着です。ここから温泉に行く人が結構乗ってくることもあります。

電車で湯西川温泉駅まで行き、そこからバスで湯西川温泉を目指す方も多いようですね。

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湯西川温泉駅~湯西川温泉

湯西川温泉駅を出たバスは大きなダム湖の脇を通り、新しいトンネルをいくつも抜けていきます。

走りながらなので気づきにくいのですが、よーく見るとトンネルの入り口の脇に、細い道があります。

恐らくこれが旧道で、トンネルが開通するまでは細い旧道をバスは抜けていたのでしょうね。運転するのも大変そうな旧道です。

そんなトンネルをいくつも抜けて、ダム湖ともお別れ。車内放送で平家の落ち武者と湯西川温泉についての説明が流れます。

「水の郷観光センター」を通り、少し道が細くなります、木々の中を通り抜け、赤い橋を渡った先、湯西川温泉の温泉街へと入っていきます。

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川治温泉と同じで、湯西川温泉の温泉街でも宿の名前がついたバス停が並びます。宿にすぐチェックインされる場合は、宿の前のバス停で降りると便利です。

ホテル花と華前、山城屋ホテル前、平家の庄前、本家伴久旅館前・・・

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ちなみに、バス停の名前になっている宿の一つ「平家の庄」は、きりんさんのブログが詳しいです。行ってみたい!

www.bu-kirin.com

温泉街を抜けて、平家集落を横目に湯西川を渡ります。

以前は川の反対側、橋を渡ってすぐのところに終点のバス停があったのですが、現在は、終点のバス停はもう少し奥に移っています。

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少し坂を登って行った先にある「平家の里」の目の前が、終点の湯西川温泉バス停です。長旅、お疲れさまでした。 

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そして帰りもお気をつけて。

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さて、今度はどこへ行こうかな。

 

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