温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

野岩鉄道 会津鬼怒川線に乗って、栃木県の温泉へ。

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栃木県の奥の方に、野岩鉄道(やがんてつどう)という、ごつい名前の鉄道会社があります。

路線の名前は「会津鬼怒川線」。その名の通り、南会津と鬼怒川温泉とを結んでいます。

会社名は確かにごついのですが、路線の愛称は「ほっとスパ・ライン」という温かい名前がついていて、その名のとおり、沿線には温泉がたくさん。

というわけで、栃木県北部の温泉旅には欠かせない電車です。

野岩鉄道 会津鬼怒川線の概要 

野岩鉄道 会津鬼怒川線(以降「野岩鉄道」と書きます。)は、栃木県の「新藤原」駅と、福島県の「会津高原尾瀬口」駅とを結んでいます。

新藤原駅から先は東武線(鬼怒川線)で、会津高原尾瀬口駅から先は会津鉄道線がつながっています。

東武線は最終的には都内までつながっていますし、会津鉄道線は会津若松市に繋がっています。首都圏から会津地方まで長く繋がっているんですね。

所要時間・運賃・本数

所要時間

主な駅までの所要時間は以下の通りです。

  • 新藤原~川治湯元: 約10分
  • 新藤原~湯西川温泉: 約15分
  • 新藤原~会津高原尾瀬口: 約35分

鬼怒川温泉駅から新藤原駅まで、東武線の所要時間は約10分です。

運賃

主な区間の運賃は以下の通りです。

  • 新藤原~川治湯元: 300円
  • 新藤原~湯西川温泉: 520円
  • 新藤原~会津高原尾瀬口: 1,090円

なお、野岩鉄道ではSuica等の交通系電子マネーは利用不可になっています。

野岩鉄道とつながっている東武線は交通系電子マネーで乗れるので、そのまま野岩鉄道に乗る場合は、紙のきっぷを買うか、現金での清算が必要に。

  • 途中の駅(鬼怒川温泉駅や新藤原駅)で紙のきっぷを買う
  • 野岩鉄道の車掌さんが検札に来た時に現金で清算する
  • 降りた駅の駅員さんに現金で清算をお願いする

野岩鉄道の車内で車掌さんがあちこちで清算しているのを見かけるのですが、結構大変そうです。できるだけ、乗る前に紙のきっぷを買うようにしたいですね。。

フリーきっぷ

野岩鉄道が1日乗り放題のフリーきっぷもあります。2,100円なので、全線を往復するより少し安くなります。(新藤原~会津高原尾瀬口を往復: 2,180円)

東武線の鬼怒川温泉駅や、野岩鉄道の主な駅、車掌さんから買うことができます。

本数

1日あたり10往復の列車が走っています。ペースおおむね1~2時間に1本、という程度。秘境駅と言われる「男鹿高原駅」は、半数の列車が通過します。

普通列車

新藤原と会津高原尾瀬口の間の全ての駅に止まる電車です。(1日5往復)

昭和時代に製造された古い車両「6050系電車」が今も元気に走っています。

快速「AIZUマウントエクスプレス」

東武線の鬼怒川温泉駅から野岩鉄道と、その先の会津鉄道を走り抜け、JRの会津若松駅までを結ぶ快速列車です。(1日1往復)

乗車券のみで利用でき、野岩鉄道線内は、男鹿高原駅以外のすべての駅に止まります。

会津鉄道の気動車が走っています。座席がゆったりで快適。

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特急「リバティ会津」

東武線の浅草駅から野岩鉄道に入り、その先の会津鉄道の会津田島駅までを結ぶ特急列車。(1日4往復)

東武鉄道の特急車両「リバティ」で運行されています。こちらも座席はゆったりしています。

特急列車ですが、鬼怒川温泉駅から、野岩鉄道線の全線と、終点の会津田島駅までは特急券は不要で、乗車券のみで利用できます。

野岩鉄道線内は、男鹿高原駅以外のすべての駅に止まります。

最終列車の時刻

野岩鉄道の最終列車の出発は夜の20時台と、なかなか早め。都内からそこに間に合う乗り継ぎは、こんな感じになります。

  • 浅草18:19→(東武特急リバティけごん)→下今市20:03/20:06→(東武線)→新藤原20:37/20:38→(野岩鉄道)→川治湯元20:47→会津高原尾瀬口21:13

川治湯元駅から川治温泉の温泉街は歩いて行くことができます。(夜は真っ暗ですが…)

湯西川温泉駅には20:52に着きますが、駅から温泉街は離れています。温泉街に向かうバスは、この時間帯にはもうありません。

野岩鉄道 会津鬼怒川線に乗ってみた

それでは、乗ってみることにしましょう。

まずは鬼怒川温泉駅から東武線で新藤原駅を目指します。

かつて都心の地下鉄を走っていた通勤電車に乗って、鬼怒川温泉の廃業した旅館が並ぶ光景を横目に10分ほど乗っていると、2つ目の駅が、終点の新藤原駅です。

新藤原~川治湯元

野岩鉄道のスタート地点、新藤原駅。

快速AIZUマウントエクスプレスや、特急リバティ会津はそのまま野岩鉄道に入りますが、普通列車で来た場合は、ここ新藤原駅で乗り換えます。

先ほど書きましたが、野岩鉄道ではSuicaのような電子マネーが使えません。電子マネーが使えるのは、ここ新藤原駅まで。

新藤原駅で乗り換えるとき、次の電車まで時間があるようなら、いったん電子マネーで改札の外に出て、駅員さんからきっぷを買う、ということもできます。

乗り換え時間がわずかな場合は、乗り遅れに注意です。列車の本数はさほど多くはありません。

さて、最初の駅は「龍王峡」。駅の半分がトンネルの中。野岩鉄道は山の中を走るので、トンネルが結構多いのです。

龍王峡駅のホームから階段を上って駅を出ると、渓谷「龍王峡」の散策路への入り口があります。その脇には、お土産屋さんや食事ができるお店が並んでいます。

次の駅は川治温泉駅。駅名は確かに「川治温泉」なのですが、川治温泉の温泉街の最寄り駅ではありません。

川治温泉の宿に泊まる場合は、お隣の「川治湯元」駅が最寄りになるので、もう少しだけ電車に乗りましょう。

川治温泉駅を出た電車は高いところから川治温泉の温泉街を見下ろしつつ走り、すぐに川治湯元駅に到着。

川治温泉の宿の送迎の車が、駅前で待っていることもあります。こちらが温泉街の最寄り駅で、徒歩10分ほどで温泉街です。

川治湯元~会津高原尾瀬口

川治湯元駅を出ると長いトンネルに入り、次の湯西川温泉駅へ。

湯西川温泉駅は、ホームがまるっとトンネルの中。たいまつのような照明が、ちょっと怖くもあり。

ここ湯西川温泉は「平家の落人」が住んだとされる温泉地ですが、それをイメージした雰囲気になっています。

湯西川温泉の温泉街へは10キロ以上離れており、駅からバスが出ています。駅前には道の駅があり、そこに日帰り温泉施設もあります。 

www.onsen-oh-yu.com

湯西川温泉駅を出るとすぐに鉄橋で川を渡り、またトンネルが続きます。

次の中三依温泉(なかみよりおんせん)駅は、駅のそばに温泉施設があります。「温泉」のつく駅名が続きますね。

その次の上三依塩原温泉口(かみみより しおばらおんせんぐち)駅、長い駅名ですね。

ここから塩原温泉郷まで、バスが出ています。

次の男鹿高原駅は、駅の周辺には何もない「秘境駅」として有名です。野岩鉄道の列車も、半数がこの駅を通過していきます。

電車は林の中を通り抜け、終点の会津高原尾瀬口駅に到着。ご乗車お疲れさまでした。

線路はまだ繋がっていて、ここから先は別会社、会津鉄道の線路になります。

快速「AIZUマウントエクスプレス」と、特急「リバティ会津」はそのまま会津鉄道線へと入っていきます。

会津高原尾瀬口駅の改札を出て階段を降りていくと観光物産館とバス乗り場があります。

ここからバスに乗ると、南会津の「桧枝岐(ひのえまた)温泉」等の温泉へ行くことができます。

檜枝岐温泉は尾瀬の玄関口でもあり、会津駒ヶ岳や燧ケ岳といった山々の登山口も近いので、夏から秋にかけては登山客で電車もバスも結構混んでいます。

まとめ

野岩鉄道の沿線は首都圏からはちょっと遠いイメージがあるのですが、いざ行ってみると意外と近いんだなと思えるエリアです。

首都圏からまっすぐ乗り入れる特急リバティもあり、都心から3時間程度で野岩鉄道の沿線にある温泉地へ行けるのも便利。

最後に、沿線にある温泉地へのアクセスをもう一度おさらいしておきましょう。

  • 川治温泉(川治湯元駅から徒歩)
  • 湯西川温泉(湯西川温泉駅からバス)
  • 中三依温泉(中三依温泉駅から徒歩)
  • 塩原温泉郷(上三依塩原温泉口駅からバス)
  • 桧枝岐温泉(会津高原尾瀬口駅からバス)

さて、今度はどこへ行こうかな。