温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

3月某日静かな温泉旅 祝・全線開通、長野県・別所温泉へ('21)

2021年の緊急事態宣言が解除されたのと、少し時間ができたので、再び静かな温泉旅へと出かけることにしました。

行くならやっぱり、前に行った場所がどうなっているか見ておきたい、という思いがあり、行き先は長野県の上田市に決めて、あれこれ調べてみることに。

 

旅の計画

上田市にはいくつか温泉地があります。その中で「別所温泉」にするか「鹿教湯温泉」にするか、ちょっと迷います。

別所温泉は、地元のローカル線「上田電鉄別所線」(以降、別所線)の終着駅です。

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2019年の台風で千曲川を渡る鉄橋が流されてしまい、それ以降、橋を渡る区間以外で営業を続けてきたのでした。(橋を渡る区間は、バスが代わりに走っていました)

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今はどうなっているのだろうと、上田電鉄のホームページを調べてみると、偶然にも、自分が出かける日に、橋がまた架かって、別所線が全線開通するという・・・

それを知って、今回は別所温泉に泊まりに行くことにしました。

もう片方の候補だった鹿教湯温泉の夢を少し前に見たので、どちらにするか迷ったのですが・・・ 

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いっぽう、感染症は上田市でも流行しています。

別所線が復活する日は鉄道ファンなど、多くの人が来ているかもしれず。密にならないかがちょっと心配ではありました。

調べてみると、記念イベントを一部中止にしたり、電車への乗車制限を取ったりなどの対策を取るとのことでしたが、自分も気をつけつつ、行ってみることに。

 

1日目(東京→上田→別所温泉)

北陸新幹線に乗って

東京駅から新幹線に乗るのも久しぶりのこと。

いったん改札を出て朝の八重洲口を歩いていると、見知らぬ人に話しかけられました。「銀座はどっち?」と。 

「地元の人ではないのですが、たぶんあっちです」と指差しして答えたものの、そもそも考えてみれば、八重洲に暮らせる人はそう多くないのでは・・・。

東京駅に戻り、新幹線ホームへと上がります。週末の東京駅に持っていたイメージよりは人が少ない気がします。

朝食がまだなので駅弁を購入。いつも東京駅で買っていた、深川めしを。自分の中の定番です。900円。

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朝食にはちょっと高いなとは思うものの、次にこれを食べられる機会があるか分からないし、そんな言い訳を用意してついつい買ってしまいます。

乗り込んだ北陸新幹線「あさま」、車内はそこそこ乗っており。東京駅を出た時点では3割くらいの乗車率でした。

北陸新幹線は大宮駅で結構混んでくるはず。その前にさっきのお弁当を食べてしまおうと、少し急いで食べてしまいました。

はたして、大宮駅でそれなりにお客さんが乗ってきて、半分くらいの席が埋まりました。それでも、自分の隣は空いたまま。 

 

急に車内の電気が切れてしまい、薄暗くなり・・・遠く伊豆諸島のほうで地震があり、それで停電したようです。15分ほとで明かりがつき、出発。

安心したのと早起きしたのとで眠くなり、次の記憶ではもう群馬県の高崎駅でした。また眠くなり、その次はもう長野県、軽井沢駅です。

週末の北陸新幹線は軽井沢駅で多くの人が降りることが多いのですが、この列車もまさにそうで、車内は急にがらんとします。

千曲川が寄り添ってきて、車内放送が、まもなく上田です、というのを耳にして、デッキへ行き、車窓を眺めます。

そうしてまた久しぶりに、上田に来ることができました。来れて良かった、そう思います・・・

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記念列車が走る

新幹線の改札を抜けると、意外に静かそう。別所線の開通の初日だから結構混んでいるのか、と思いきや。

それでもエスカレーターを登って別所線の駅に向かうと、多くの人がいました。電車に乗るために行列ができています。

開通初日は無料で電車に乗れました。イベントは中止でも、グッズは販売されていました。

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密は避けたいので、人の多い駅を背に、少し歩いて「アリオ上田」へ。

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上田に着いたら、ここアリオ上田で少し買い物をするのが自分の定番です。お酒とか、お土産とかを。

 

アリオ上田のすぐ近くに、千曲川があります。道路の橋のすぐ向こうに、別所線の赤い鉄橋が。

時刻は11時。道路の橋や河川敷で、多くの人が鉄橋に向かってカメラを構えています。どうやら記念列車が通るようです。

撮り鉄ではないのですが、撮れるなら撮りたい、と思ってカメラを用意していると、信号が赤。もどかしい。

記念列車は橋の向こう側で止まって警笛を鳴らし、おもむろに千曲川を渡っていきます。そこで青信号になり、ちょっと急いで渡り、何とか撮れたのでした。

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記念列車を見送ったところで小雨がぱらついてきました。

そろそろお昼にしましょう。お店の候補はいくつかあります。

  1. 駅のガード下にある、そばが美味しい居酒屋さん
  2. 郵便局の地下の飲食店街にある、お昼から営業している居酒屋さん
  3. 上田名物「あんかけ焼きそば」が食べられる中華屋さん

1のお店は営業していませんでした。次の日も閉まっていたので、もしかしたらもう閉店されたのかも。残念。

それで地下に降りて、2の居酒屋さんへ。

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ご主人から「駅のほうは混んでたでしょう」と言われ、カウンター席に案内されます。

上田の地酒「福無量」と、きのこおろし、そばがきつみれ。お店のテレビでは、別所線の開通のニュースを流しています。

ごちそうさまでした。

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上田散歩

それからまた、上田の町を散歩してみます。

食後に喫茶店でコーヒーを飲みたい気分だったのですが、十字路の脇にある古い喫茶店はまだ開店していない模様。

もしや閉店? 少し心配になりつつ、お店を後に。右に曲がって、商店街を歩いていきます。有名な上田城とは反対方向。

海野町商店街というらしいのですが、ちょっと古びたアーケード街、いい雰囲気です。人影はまばら。

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とあるお店の前に人が結構いて、見ると「じまん焼き」のお店のよう。以前Twitterでじまん焼きについて見かけたのを思い出し、並んで買ってみました。

注文してから作るので、出来たてアツアツの大判焼きをいただけます。食べるときだけ、マスクを外しました。誰も歩いていないところで。

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その次、小川沿いの裏通りを散歩。こちらは袋町というようで、夜の町のようです。昼は静かですが、こちらはこちらで、また面白そう。

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十字路に戻ると、先ほどやっていなかった喫茶店が開店したようです。まだ営業していたんだと安心し、入ってコーヒーをいただきました。

何度も上田には来ているのに、街を歩いたことはほとんどなく。ちょっと歩いただけで面白いものにいくつも出会えた気がします。

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千曲川を渡る

それではそろそろ、別所線に乗って別所温泉を目指すことにしましょう。

歩いて上田駅に戻ると、電車に乗る人の行列がまだ続いていて、そのわきに焼鳥屋さんがあります。

この店、確かお昼はやってないはずなのですが、記念日なのでお昼も営業していた模様。

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お店の兄さんに声を掛けられ、次の電車までちょっと一杯やることにしました。

上田の焼鳥と言えば「美味だれ焼鳥」。にんにくの効いたタレをどぼんとつけて、いただきます。串揚げ同様、二度付け禁止。

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上田に着いたら食べようと思っていて、昼からいただくことができて良かったです。食べ終わって、また電車に乗る人の列へ。

開通初日に限り、臨時列車も運行されているので、さほど長く待たずに、次の電車に乗れました。

密を避けるための乗車制限をしており、乗った電車の車内はさほど混んでおらず、立っていいる人が若干いるくらい。

嬉しそうな人をたくさん乗せて、電車はおもむろに上田駅を出発、さっそく千曲川を渡ります。

多くの人が窓の外を見ています。不通区間を過ぎてからも、皆さん車窓を眺めていました。みんな嬉しそうで、自分も嬉しくなります。

車掌さんの車内放送が何度も繰り返す「ありがとうございます」が、心に沁みます・・・

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別所線は単線なので、途中の駅で、反対方向からやってきた電車とすれ違います。

千曲川を渡ってすぐの駅で、すれ違うために少々停車。反対側の列車が遅れているとのことで、こちらの電車が出発するのも遅れます。

反対側の電車を見ると、開通を祝うお客さんがたくさん乗っているようでした。

待っている間に、今日の宿に電話して、到着が少し遅れますと伝えます。別所温泉駅から宿まではシャトルバスが出ているそうで、それに乗ってくださいと言われました。

そうして電車は、終点の別所温泉駅へ到着しました。駅は大賑わいの歓迎モード。地元の人が手を振って、ブラスバンドの中学生が演奏してお出迎え。

 

別所温泉にて

改札を抜けると、帰りの電車を待つ人の列がずらり。人込みをかき分け、宿に向かうシャトルバスに乗りました。乗ったのは自分だけ。

賑わう駅前を離れたシャトルバスは、共同浴場の前で止まり、ここで降りました。今日の宿は、共同浴場のすぐ裏手にあります。

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そうしてチェックイン。こちらの宿へは3年ぶりです。

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2階の部屋に案内されます。前回泊まった時と同じ部屋でした。

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じんわり熱い温泉に入ってから、夕方の温泉街をちょっと散歩してみます。別所温泉は「信州の鎌倉」と呼ばれるほどお寺が多いところ。

北向観音は夕方は閉まっているかもしれません、と宿の方から聞いていたものの、まだやっていて、少し中を散歩することができました。

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そうして宿の夕食です。お部屋でのんびりといただけるのは、やっぱり嬉しいところです。

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夕食後、すっかり静かになった温泉街を少しだけ散歩して、もうひと風呂してから寝ることにしました。おやすみなさい。

 

2日目(別所温泉→丸子町→上田→東京)

記念日の、次の日

雨音と、少し暑いくらいの室温のせいか、早朝に目覚めました。

昨日の熱気というか、あのハイテンションから、すとん、と、物寂しい感じに。

だらだらと部屋で過ごしていると、鳥のさえずりが聞こえてきます。そうして、静かな温泉街に来ているのを実感するわけで。

朝風呂に入ってから、お部屋のふとんを片付けていただき、8時に朝食をいただきました。

お風呂に入れるのも8時半までということなので、何となく早めにチェックアウト。

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朝のコーヒーが飲みたくなり、宿の近くの喫茶店へ。別所温泉にはいくつか、コーヒーをいただけるお店があります。

奥のテーブル席に腰かけて、今日のおすすめという、モカのコーヒーをいただきました。大きなコーヒーカップに、コーヒーがたっぷり。

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優しそうな女性の方がおひとりで切り盛りされていて、「別所線ファンですか?」と聞かれます。

上田には何度か来ていて、別所線が気になっていたので来ました、と答えると、嬉しいです、と言われました。

地元の方が入れ代わり立ち代わり、コーヒーを飲みに来たり、朝の挨拶に来たり。お菓子を少し、お裾分けしていただきました。ありがとうございました。

宿の朝食の後のコーヒーでお腹がいっぱいになり、お店を後にします。朝は少し曇っていましたが、晴れてきました。

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ふらり歩いて、別所温泉駅へと戻ってきます。まるで昨日の賑わいがうそだったかのように、がらんとしています。今日は月曜日。

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次の電車の出発まで40分ほどなのと、お腹がいっぱいなこともあり、またお隣の駅まで歩いてみようと思いました。歩いても2キロ弱です。

また歩こう、というのは、3年前に別所温泉に来た時も、歩いていたのです。 

別所温泉駅に戻りましたが、ちょうど電車が出た後で、次の電車は40分後。 40分もあれば隣の駅まで歩けるだろうと、Googleマップを頼りに歩いていきました。花がちらほら咲く、のんびりした春の線路沿いです。

2泊3日ひとり旅 別所温泉・霊泉寺温泉('18) - 温泉好きのお湯

歩こうと決めたところで、別所温泉駅に電車が入ってきました。間が悪い。。

まあ、折り返して出発するまでかなり時間ありそうなので、決めたとおり、歩くことにします。

3月とは思えないくらい暖かく、上着を脱いで、てくてくと。

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別所温泉駅のお隣は、八木沢駅。3年前と変わらずです。15分くらい待っていると、さっき見かけた電車がやって来ました。

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丸子町へ

今回は10分くらい乗って、途中の下之郷という駅で降りるつもりです。電車でまっすぐ上田に戻ってもいいのですが、ちょっとバス旅をしたくなり。

下之郷駅からは、丸子町という町までバスが出ています。実はこのバスに14年前に乗ったことがあり。また乗ってみようと、何となく思ったのでした。

下之郷駅に着くと、鹿教湯温泉行きではない他のバスが待っていました。急いで調べてみると、丸子町に行くようです。 いずれにしても、ここで何時間か待つよりはいいかと思って、えいやで乗ってみることにしました。

2泊3日ひとり旅 田沢温泉・霊泉寺温泉('07) - 温泉好きのお湯

14年ぶりに乗った小さなバスは、数人のお客さんを乗せて出発。県道から脇にそれて、すれ違うのが難しそうな道を行きます。

坂を登って工業団地を抜けていきました。このあたり、何となく記憶しています。14年前と言いつつ。

遠くに中央病院が見えて、橋を渡り、丸子の町へやってきました。終点に着いたバスはすぐに下之郷駅行きになり、折り返していきました。

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14年前に丸子町へ降りた時は、乗るバスを間違えてここまで来たのでした。

目的地の温泉に向かうバスが来るまで数時間待つ必要があったので、近くにタクシーの営業所を見つけ、そこからタクシーに乗ってその日の宿まで行ったのでした。

そのタクシーの営業所も健在のよう。

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さて丸子町は、戦前に電車の駅があった名残で、今もバス停の名前に「駅」がついています。

千曲バス、JRバス関東、上田バス等、複数の会社のバスが乗り入れてくる、ちょっとした交通の重要ポイント。もちろん電車は走っていません。

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次の上田行きのバスまでは小一時間あるので、少し散歩してみました。駅はもうないのですが、交差点や郵便局の名前に、今も「駅」がついています。

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先ほどのバスの車窓から、味噌の醸造元を見かけたので、歩いて行ってみました。ちょうど信州みそをお土産に買って帰ろうと思っていたのです。

味噌のことはよく分からないのですが、歴史のありそうな建物で、きっとおいしいに違いない、と。見ると、江戸時代の創業のよう。

www.daikeimiso.com

お店の方にお勧めされたものを購入します。聞くと現地か通販でしか買えないらしく。丸子に寄ったのも、このお店を見つけたのも偶然でした。

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1キロの味噌をリュックに入れると、少し背中が重くなり。バス停に戻って少し待ってから、次の上田行きのバスに乗り込みました。

鹿教湯温泉からやって来たバスにはお客さんが10人くらい乗っています。途中のバス停で地元の人が乗ったり降りたり。

そうしてお昼時に上田駅へ戻ってきました。

千曲川の河川敷へと歩いていきます。川の向こう、復旧した赤い鉄橋が見えます。昨日は多くの人がここにきていましたが、今日は誰もいません。

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次の別所線の電車が、10分くらいしたらやって来るようです。カメラを持ってのんびり待っていると、2両編成の電車が鉄橋をくぐっていきました。

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今回の旅のまとめ

半年ぶりに上田に行くことができました。しかも、別所線の開通日という記念すべき日に。町を歩いていて、町全体が何だか嬉しそうで。

上田市へは何度も温泉旅で来ていましたが、北陸新幹線を降りてすぐ、温泉に向かう電車やバスに乗り換えることが多かったのです。

それで、今まであまり上田の町を見て回ることがなかったのですが、今回は少しだけ歩いてみました。街歩きって楽しいな、というのを実感できて良かったです。

 

また、今回思い付きで、別所温泉から上田駅まで、ローカル路線バスの旅で移動してみました。それはそれで、新鮮というか。

自分の静かな温泉旅だとどうしても、終点である温泉宿をまっすぐ目指してしまいがち。

今回は、その途中を楽しむ、を結構できたような気がしています。

何はともあれ、別所線全線開通、おめでとうございます。また乗りに行きます!

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さて、今度はどこへ行こうかな。

 

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