グリーン車、というと何だか高級な感じの響きがします。
首都圏では昭和のころから、東海道線や横須賀線などの普通列車にグリーン車がついていました。
子供のころ何度も目にしましたがもちろん乗る機会はなく、特別なことでもないと乗らないのだろうなと思っていました。
大人になって、普通列車のグリーン車はSuicaで乗れるようになり、高崎線や宇都宮線、常磐線の普通列車にもグリーン車がつくようになりました。
自分が大人になったのか、普通列車のグリーン券が値下がりしたのか、グリーン車は豪華で高い、という印象がなくなってきました。
もちろん普段使いは贅沢ですが、北関東への温泉旅で普通列車のグリーン車を利用する機会が多くなりました。
今回は、特によく利用する高崎線のグリーン車の紹介です。
グリーン車に乗るには
まずは簡単に乗り方の説明です(ご存知の方は読み飛ばしてください)。普通列車なので、乗車券とグリーン券だけで乗れます。特急券は不要です。
グリーン券を買う
駅のホームにグリーン券の券売機があって、そこで買えます。
買わずに車内でグリーン券を買うと、乗る前に買うより高くなってしまうので、乗る前に買うようにしましょう。
Suicaグリーン券
「Suicaグリーン券」というのがあり、お持ちのSuicaでもグリーン券を買うことができます。PASMO,toica等、他のICカードでも買えるらしいのですが、未確認です。
紙のグリーン券が出てこず、Suicaの中にグリーン券の情報が書き込まれます。
また「モバイルSuica」というアプリがありまして、それをインストールすれば携帯電話にグリーン券の情報が書き込まれます。
多くのiPhoneに対応していないこともあり、あまり普及していないようですが、個人的には愛用しています。
Suicaグリーン券を買ったら電車に乗ります。座りたい席の頭上にあるカードリーダーに、カードか携帯を、タッチしましょう。
そこまで高くない
前述のとおり、車内で買うと高くなるので乗る前に買うのが必須です。また「ホリデー料金」という設定があり、平日よりも土日祝日が安くなっています。
また、距離に上限がありません。ホリデー料金で50キロまでは580円ですが、それ以上は何キロ乗っても800円です。
平日だとそれぞれ200円プラス、車内でグリーン券を買うとさらに260円プラスになります。
では、乗ってみよう
グリーン券を買ったら、グリーン車の乗り場に行きます。電車の4号車と5号車がグリーン車です。
2階建てなので、空いていれば景色の良い2階席に行くといいかも知れません。1階席の方が空いている気もしますが、大差ない気もします。
乗っていると、意外と都心部(新宿、東京、上野あたり)でお客さんががらっと入れ替わる印象です。それ以降は徐々に空いてきます。
グリーン車には、グリーンアテンダントという係員が乗っています。車内改札をしたり、車内販売に来たり。
階段のある2階建ての電車なので、車内販売はワゴンではなく、少量の飲み物とおつまみがメインです。
なので、基本的には買い物は乗る前に済ませておいた方が良さそうです。
Suicaでグリーン券が買えるのに、車内販売は現金払いオンリーになっていましたが、今後は電子マネーでも買えるようになるとのことです。
高崎線のグリーン車
意外と速い
高崎線のグリーン車に乗れば、神奈川県から都内・埼玉県を抜けて、高崎駅もしくはその先の前橋駅まで行くことができます。
「籠原行き」という列車もありますが、これは途中までしか行かないので、温泉旅に利用するなら高崎行きか前橋行きがいいでしょうね。
やや分かりにくいのが、渋谷・新宿・池袋を経由する「湘南新宿ライン」と、品川・東京・上野を経由する「上野東京ライン」の2種類があることです。
最終的な行き先は同じなので、都心から乗る場合は、より便利な方を選べば問題ないです。
運賃も変わりませんし、所要時間もさほど変わりませんが「湘南新宿ライン」には「特別快速」が走っていて、少しだけ早く高崎に着けます。少しだけですけど。
さて、電車は平坦な関東平野を行きます。車窓を眺めていようと思うのですが、いつも眠ってしまいます。気づいたら群馬県にさしかかっていることが多い。
普通列車と言いつつ、意外と早いのです。あなどれません。
新幹線と比べてみた
そう、東京から高崎までは普通列車でだいたい2時間です。高崎まで新幹線で行くと、半分の1時間で着きます。
費用を比べてみると、普通列車グリーン車は2,780円(ホリデー料金・事前購入)で、新幹線は4,490円(普通列車の自由席)。
ここに書いた新幹線の費用は定価なので単純比較はできませんが、やはり普通列車は安いですね。
また、首都圏から伊香保温泉や四万温泉、草津温泉に行くのに便利な特急「草津」も走っていますし、
水上温泉へは、新幹線に乗って高崎の次の駅「上毛高原駅」から行くのが早いです。
まあ、急がなくてもいいじゃない、と思うわけです。
高崎駅での乗り換え
そんな感じに、割とあっけなく高崎駅に着き、ここで乗り換えになります。温泉を目指すなら北に向かうことが多いですが、乗り換える電車は、
- 上越線(水上方面):老神温泉(沼田駅下車)、猿ヶ京温泉(後閑駅下車)、水上温泉(水上駅下車)
- 吾妻線(長野原草津口方面):四万温泉(中之条駅下車)、草津温泉(長野原草津口駅下車)
- 伊香保温泉(渋川駅下車)に行く場合はどちらでもOKです。
あたりになるでしょう。
高崎駅で買い物をするのもなかなかに楽しいです。お昼時に高崎に着いたなら、改札を出て何か食事を取ってもいいかも知れません。
駅弁もいろいろあるのですが、高崎から乗り換える電車はロングシートの電車ばかりになるので、ちょっと車内で食べづらいのです…
帰りに高崎から東京方面の電車に乗るなら、高崎駅で「たかべん」もしくは「登利平」のとりめしを買って、グリーン車の中でいただくのが良いでしょうね。
追記:宇都宮線のグリーン車
ついでのような書き方になってしまいましたが、栃木県(特に那須塩原方面)の温泉旅でも、グリーン車が便利です。
栃木県方面に行くときに乗るのは宇都宮線です。都内からは、高崎線の電車と変わりばんこに頻繁にやってきます。
高崎まで行くのと距離的にも変わらないので、費用も所要時間も同じくらいです。
同じように、お急ぎなら新幹線も利用できますし、湘南新宿ライン・上野東京ラインの2種類あるのも同じ、乗っていたらウトウトしている間に栃木県、という流れも同じ。
那須塩原方面に行く場合、たいていは宇都宮駅で乗り換えることになるのですが、時間があれば、途中下車して名物の餃子でもいただきましょう。
有名店はかなり並ぶので、お乗り遅れにご注意を。。
ちなみに、宇都宮駅から先の電車がロングシートばかりなのも、同じです。
さて、今度はどこへ行こうかな。