温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

10月某日静かな温泉旅 福島県・湯岐温泉へ('16)

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ここ「静かな温泉旅のブログ」では、主に北関東・甲信越への温泉旅について書いています。

同じところにばかり行く、というのが基本的な自分の温泉旅のスタンスですが、たまにはちょっと違うところにも行ってみたくなるのです。

・・・という温泉旅の記録を今回は書いてみようと思います。

旅の計画

同じ年の5月に行こうとして行けなかった、ぬる湯の湯治場、福島県の「湯岐温泉(ゆじまたおんせん)」を目指します。結構奥まった場所にありそう。

  • 往復の交通手段は高速バスに。
  • 陸奥国の一の宮「都々古別神社」(つつこわけじんじゃ)へのお参り。
  • 鉄道の廃線跡を走る路線バス「白棚線」(はくほうせん)に乗る。

我ながら聞いたことのない地名ばかりで、そこそこマニアックな旅になりそうな予感。でもちょっと楽しみです。

1日目(東京→水戸→湯岐温泉)

20年ぶりに水戸へ

さて、今回は東京駅から水戸まで高速バス「みと号」で向かいます。天気は曇り。

バスは結構本数が多く、予約せずに乗るようになっていました。普段は高速バスは予約して乗っているので、予約なしで乗れるというのはちょっと新鮮。

www.ibako.co.jp

バスは東京駅を出てすぐ首都高速に入り、都内を抜けて常磐自動車道へと入って行ったようなのですが、眠気に負けてしまい、記憶がなく。

そんな感じだったので、目が覚めた時にはバスは水戸のインターチェンジに来ていたようでした。あっという間だったような気がします。

 

我ながら、北関東三県の中では比較的温泉の少ない茨城県にはあまり縁がありません。県庁所在地の水戸に来たのも約20年ぶりのことでした。

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水戸へは10代の頃、茨城県のローカル線を乗り鉄して以来です。当時乗った「日立電鉄」は廃止になり「茨城交通湊線」は「ひたちなか海浜鉄道」になっています。

次に乗る「水郡線」の列車が出るまで少し時間があるので、駅ビルを見て回ることに。まずは有名な地ビール「常陸野ネストビール」が飲めるビアバーでお昼。

エクセルみなみの本格ビアバー『常陸野ブルーイング水戸』

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ポテトのボリュームが結構あり、満腹になりました。生の地ビールを2杯飲んですっかりご機嫌に。

納豆関連が多いお土産屋さんを物色してから、県内の有名なコーヒー屋さん「Saza Coffee」で、その名も「徳川将軍珈琲」をいただきました。

しあわせは香りから。 Saza Coffee * サザコーヒー トップページ

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水郡線で磐城塙へ

そうして水郡線の列車に乗ります。時間に余裕をもってホームに行ったつもりが、列車を待つ人で結構混んでいました。

やってきた列車には何とか座れたのですが、その座席はロングシートで、景色はあまり見えませんでした。

常陸大子など、途中下車してみたいところはあちこちありつつも、今日泊まる湯岐温泉の宿から車のお迎えをお願いしていたので、まっすぐ目指します。

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列車はずっと混んだまま。水戸から約2時間の旅で、磐城塙(いわきはなわ)駅に到着です。宿の方がすでに迎えに来てくださっていました。

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ここから湯岐温泉へは距離があります。路線バスは平日のみの運行なので、平日以外だと車かタクシーで行くか、宿のお迎えをお願いするほかないわけです。

車はすれ違いが難しそうな狭い道に入り、急な坂を登ったところでぐいっと曲がり、宿に到着したのでした。

宿ではぬるい温泉と、ご主人おすすめの会津の地酒を堪能しました。

www.onsen-oh-yu.com

2日目(湯岐温泉→磐城棚倉→白河)

城下町棚倉を歩く

次の日も空は曇り。宿で朝食をいただいてからチェックアウトします。

連休中だったからか、チェックアウトするお客さんも多くて、朝食後の宿の玄関は宿を出る人でいっぱいでした。

が、マイカー以外で来た珍しい宿泊客は自分だけだったようで、また車で送っていただき、磐城塙駅に戻ります。静かな田舎町で、次の列車を待ちます。

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やって来た列車は空いていました。10分ほどで磐城棚倉駅。今回はここで水郡線とお別れです。

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天気はあまり良くないのですが、ここ棚倉の町にある「陸奥国の一の宮」へと行ってみようと思っていました。

東北地方の太平洋側は、以前は「陸奥国」だったのですが、その陸奥国には「一の宮」と呼ばれる神社が何か所かありまして、

  1. 塩竈神社(宮城県)
  2. 馬場都々古別神社(福島県)
  3. 八槻都々古別神社(福島県)
  4. 石都々古和気神社(福島県)

上記の2~4が、今回乗ってきた水郡線の沿線にあります。その中でも2の「馬場都々古別神社」が、磐城棚倉駅から歩いていける距離にあるといいます。

ちなみに「都々古別神社」(つつこわけじんじゃ)と読みます。読めない。

ということで、都々古別神社を目指して駅を背に歩いていきました。

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少し歩いていくと建物がなくなり、田畑の中に出ます。Googleマップを頼りに、都々古別神社へ到着。

人の気配がない、静かな神社です。雨で濡れていた階段を上っていきました。

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お参りしました。森の中。誰もいません。御朱印は鳥居の横の民家でいただけるようなのですが、あいにくご不在のようで、今回は断念。雨が降ってきました。

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石垣とお堀が残る棚倉城址を眺めてから駅に戻っていきます。そう、ここ棚倉は古くからの城下町なのです。

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そしてこの日は棚倉のお祭りの日だったようで、神輿や露店が出ていました。露店であれこれ買って、買い食いのお昼に。

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白棚線で新白河へ 

次はここからバス「白棚線」に乗ります。"白"河と、"棚"倉とを結ぶ路線バスです。はくほうせん、と読むそうです。

先ほどの都々古別神社もそうですが、今回の旅は読めない名前に出くわすことが多い。

www.jrbuskanto.co.jp

この路線バスは、もともと国鉄の列車の線路だったバス専用の道を走ります。

東日本大震災以降、東北地方などで「BRT」と呼ばれるバスが線路の跡を走っていますが、この白棚線も同じように、元々線路だった道をバスが走っています。

ただこちらは歴史が長く、太平洋戦争中に鉄道が廃止され、戦後すぐに線路跡をバスが走るようになったようで。

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さて、バスがやってきました。運転席の左後ろ、一番眺めのいい席を陣取ります。バスですが、鉄ちゃんみたいな自分です。

最初は普通の車と同じ道路を走っていたバスですが、ところどころで道路を離れて、バス専用の道(要はもともと線路だった道)に入っていきます。

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よく見れば、バス停のたたずまいも何だか駅っぽさがあります。反対側のバスとすれ違うのも何だか鉄道のローカル線のよう。でも乗っているのは、バス。

また一般の道路に戻り、徐々に街が近づいてきたところで、JR新白河駅へ。バスはお隣の白河駅まで行きますが、今回はここ新白河駅で下車。

新白河駅はJR東北本線と東北新幹線の駅です。ここから新幹線に乗れば一気に東京まで戻れるのですが、今回はここから高速バスのバス停を目指すことにしています。

というわけでお土産をちょっと買って、観光案内所で白河ラーメンのお店の情報を入手してから、まずは駅から近いラーメン屋さんに入りました。

白河手打ちラーメンかづ枝食堂
〒961-8055 福島県西白河郡西郷村道南西89
700円(平均)

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かなり早めの夕食に、小食なのでかなり満腹。腹ごなしも兼ねて、高速バスのバス停まで歩いていきました。

この辺は「新白河駅」ですが、住所は「西郷村(にしごうむら)」。さいごう、ではなく、にしごう、です。間違えたら森の妖精、ニシゴーヌに叱られそう。

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高速バスのバス停も「西郷バスストップ」です。近くに大きなイオンがあったので、そこで少々時間をつぶしてから、高速バス「あぶくま号」に乗りました。

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福島・郡山−新宿(あぶくま号) 予約制 | 高速バス | JRバス東北【公式HP】|高速バス 仙台−新宿 3列シート車3000円〜

東北自動車道を走る「あぶくま号」はさほど渋滞もなく、3時間ほどで都内に戻ってきたのでした。

今回の旅のまとめ

  • 今回は水戸まで高速バスを利用しました。本数も多く予約も不要で便利でした。
  • 湯岐温泉は車がないと行きにくい温泉ですが、山奥の湯治場で、ぬるいお湯に浸かれます。
  • 陸奥国の一の宮「都々古別神社」は3か所あります。一の宮と言えば結構参拝客が多そうですが、自分の行った「都々古別神社(馬場)」は静かでした。
  • 廃線跡を走る路線バス「白棚線」は、乗り鉄がお好きなら面白いと思います。
  • 新白河駅から都内までは、高速バス「あぶくま号」も便利です。あぶくま号の走る東北道は、中央道や関越道より渋滞が少ない気がします。

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さて、今度はどこへ行こうかな。