2023年最後の、静かな温泉旅に出かけてきました。
今回は2泊3日で少しばかり、ボリューミーです。
旅の計画
年末休みの予定がある程度早めに分かっていたので、今回は11月の中旬から諸々の予約を始めることができました。
行くなら長野県の、行き慣れた上田近辺の温泉にしたくて、予約サイトを調べてみると・・・
何度もお世話になったことのある鹿教湯(かけゆ)温泉の宿に空室があり、すかさず予約。
鹿教湯温泉に泊まる次の日に、上田市内のビジネスホテルも予約しました。経営者は変わっていますが、12年前に泊まったことのあるホテルです。
今回は、夜の上田の町を少し歩いてみたり、居酒屋さんに入ってみたりしようと思ったので、ホテルを取ることにしたのでした。
ふだんの上田市への温泉旅なら、明るい時間帯に上田駅に着いてもすぐ電車やバスに乗って温泉に出かけてしまいます。上田駅から温泉までは少し離れているのです。
それで、中継地点でしかなかった上田の街をもう少し歩いてみようというわけ。
往復の北陸新幹線も予約して、あとは出かける日を待つばかり。
1日目(東京→上田→鹿教湯温泉)
また来たよ。
朝に通勤電車に乗って東京駅へ。クリスマス後でしたが、まだ仕事を納めていない人も多そうで、そこそこ電車は混んでいます。
北陸新幹線「あさま」に乗車。上野駅を出た時点で7割くらいの席が埋まっていたような気がします。
朝早い北陸新幹線に乗るといつもそうなのですが、大宮駅を出たあたりで眠くなってしまい、通り過ぎる埼玉県や群馬県あたりの記憶がなく・・・
この時も、目が覚めたらもう軽井沢駅を出た後で、さっきまで混んでいた車内はガラガラになっていました。軽井沢駅で降りる人が多いのです。
軽井沢から上田まではすぐ着きます。そうして1年ぶりの上田。
やあ、また来たよ。
朝の気温は0度ということで少し寒いですが、2023年の冬は暖冬で、そこまで寒さを感じません。
博物館と美術館
さて、上田と言えば、上田城。
かの有名な真田家が、徳川の軍勢から2度守り抜いたお城です。城跡は公園になっていて、市立博物館もあります。
今回はこの上田市立博物館へ行ってみるつもり。
以前行ったことがありますが、記憶があまり残っていなかったのと、特別展が面白そうだったのです。
特別展は「信州上田湯けむり紀行ー鹿が教えてくれた湯は特別な所」。
この日に泊まる鹿教湯温泉や、昨年の暮れに泊まった別所温泉に関する展示のよう。
少しだけわくわくしつつ、館内へ。
歴代の殿様の鎧兜の向かいに、戦前からの温泉のパンフレットなどが展示されていて、江戸時代と明治~昭和とを見比べながら見て回ります。
温泉地の古い写真や絵は、今の同じ場所の風景を思い浮かべつつ見ると面白いですね。今とは変わっていたり、面影が残っていたりと。
温泉の歴史は、最初は外湯(共同浴場)しかなかったのが、温泉を掘って各宿の内湯でも温泉に入れるようになっていった、という流れ。
お湯の量が増えたのでしょうが、今は宿の数が減ってきていますね。
市立博物館を見終えて、人の少ない街を散歩しつつ、今度は上田市立美術館「サントミューゼ」へと向かいます。ここにはまだ、行ったことがなく。
サントミューゼは上田城から新幹線の線路を挟んだ反対側にあります。結構歩きました。おかげで体が暖かい。
広い敷地と新しい建物がありましたが、多くのドアが閉鎖されており。
かろうじて空いていた入口から中に入るも、今日はあいにくの休館日とのことでした。
鹿教湯温泉へ。
サントミューゼは次回の上田行きの宿題にするとして、お昼時になってきたので何か食べようと思います。
信州そば、上田名物のあんかけ焼きそばといった麺類もいいのですけど、上田駅の近くにお昼から営業している居酒屋さんがあるので、今回はそこへ。
カウンター席では常連のおっさん達が既に飲んでいます。上田の地酒「福無量」と一緒に、おでん、そばがき。
気分良く飲んで、鹿教湯行きのバスに乗ります。
上田市内の電車やバスではSuicaのようなICカードが使えないので、QRコードのアプリをスマホに入れて使おうとしたら、何やらエラーが出て断念。
またまた眠くなってしまい、うとうとしていたら鹿教湯温泉に入っていました。宿の最寄りのバス停で降ります。結局運賃は現金で払いました。
2年ぶりのチェックイン。若女将さんが、お久しぶりです、と笑顔で迎えてくださいました。
初めてこの宿に泊まったのが2007年。変わらず続いていることに感謝ですね。
月が綺麗ですね
お部屋に荷物を置いて、2年ぶりの鹿教湯温泉を散歩してみます。
温泉街の居酒屋さんは火事で焼けてしまいましたが、跡地にはグランピングのテントが立っていました。
鹿教湯温泉、よくよく見れば廃業した宿やお店もあるのですが、それらが目立たないようになっていて、寂れた温泉街の雰囲気が全くないのがいいところだと思います。
そんな温泉街の酒屋さんで初めて見るクラフトビール、和菓子屋さんでおやきを購入。
それから、前から気になっていた洋菓子屋さんで、お茶とお菓子をいただきます。
アップルティーを注文すると、スライスされたりんごが何枚も浮かんでいました。
宿に戻ってお風呂でととのい、お食事をゆっくりいただいてから、また温泉街へ。
ちょうど、鹿教湯温泉の冬の風物詩「氷灯ろう夢祈願」が始まるところだったのです。文殊堂とその周辺に、氷に囲まれたろうそくの灯が連なり。
始まったばかりだからでしょうか、他に見に来ている人はおらず、静かに見て回ることができました。
宿に戻ってもう一風呂してから急に眠くなり、この日はかなり早めに寝ました。
2日目(鹿教湯温泉→丸子→下之郷→上田)
丸子「駅」
朝に目が覚めると、もう7時半。
朝食のついていないプランを予約していたので、朝寝坊しました。
そして、他のお客さんが朝ごはんを食べている時間帯なので、朝の風呂は空いていて、それもまた幸せです。
お腹がすいてきたので、お茶を入れて、前の日に温泉街で買っておいたおやきを少し食べました。
起きるのが少し遅かったこともあって、のんびりしていたらあっという間に9時になり、チェックアウト。今回もお世話になりました。
バスが来るまで少し時間があるので、温泉街のお店で朝のコーヒーをいただきます。
鹿教湯の温泉水でいれたというコーヒーは、やわらかい味わい。ごちそうさまでした。
温まって外に出ます。
合宿をしている高校生でしょうか、何人も駆け足で温泉街を通り抜けていきます。おはようございます、朝の挨拶をしてくる子も。
バスがやってきました。前の日は使うことができなかったQRコードを読み取らせて乗ります。
バスはゆっくり温泉街の坂を下りて、国道を走っていきます。
どうしてもバスは遅いので、後ろを走る車がつかえてくると、乗り降りのないバス停で止まって、後ろの車を追い越したりしつつ。
30分ほどで、丸子駅というところで下車。QRで決済します。
丸子駅、という名前ですが、電車の駅があったのは戦前のこと。ただ、今も駅を名乗っているバス停です。
さて、ここから先、2つの案を考えました。
- ローカル路線バスを乗り継いで、メルシャンのワイナリーを見に行く。
- 別なローカル路線バスで、ローカル鉄道「上田電鉄」の駅に行き、電車で上田に戻る。
そろそろ1のバスが来る頃だと思って待っていましたが、一向に来ず。時刻表の下の張り紙を見ると、年末ということでお休みでした。
そうなると、次に来る2のバスに乗るしかないですね。これも来るかどうか少し心配になりましたが、時間になると小さいバスがやってきてくれました。
バスは細い道を抜け、丘を登って降ります。塩田平の平地が広がる、その先は山々。
バスの終点は「下之郷駅」ですが、そのひとつ前のバス停で降りました。
いくしまたるしま
バス停の目の前が、この地域では大きな神社「生島足島神社(いくしまたるしまじんじゃ)」。
お参りをしてから、前の年にいただいたお守りをお返しし、新しいお守りをいただきます。
神社の隣に蕎麦屋さんがあり、ここで少し早いお昼にしましょう。
少しカロリーを気にしつつも、季節の天せいろが美味しそうで、注文。。
そばが出てくるまで時間がかかりましたが、急ぐ旅でもないので、電車の時間に合わせてゆっくり食べました。ごちそうさまでした。
下之郷駅から、上田行きの電車に乗ります。ここでもQR決済ができました。慣れてくると便利です。
終点の上田駅からひとつ手前の城下駅で電車を降ります。ここからゆっくりひと駅歩き、千曲川を橋で渡りました。
TSURUYA/YAKITORI
そうして上田に戻ってきます。今日泊まるホテルは駅前です。12年ぶりですが、あまり記憶がありません。
チェックインして、7階のお部屋へ。すぐ隣が北陸新幹線の線路なので、新幹線が上田駅にやってくるのが音で分かります。
さて、夕方の上田の町を歩いてみることにしましょう。
お目当ては、長野県のご当地スーパー「ツルヤ」。ツルヤオリジナルの食品が有名のよう。
長野県へは毎年のように温泉旅で行っているのに、何故かツルヤへ行ったことがなかったのです。。デリシアなら、あるのですが。
信州エリンギのレトルトカレー、なめ茸、蕎麦、くるみだれ等々、お土産をいろいろ買い込んで、ホテルに戻ります。
夜はホテルの地下にある居酒屋さんと、上田名物「美味だれ焼鳥」のお店とをはしごしました。珍しくお店の常連さんと長話をしたり。よく飲みました。。
21時に宿に戻って、シャワーを浴びておやすみなさい。
3日目(上田→東京)
早朝に目が覚めます。
ここのホテルは部屋のバスタブが使えずシャワーのみなので、朝の電車に乗って別所温泉まで行って、共同浴場で朝風呂を、と思っていました。
でもそこまで気力が出ず、ベッドでうだうだすることを優先。。
9時過ぎにチェックアウト。お世話になりました。
朝ごはんを食べに行きます。気分は喫茶店でのモーニング。
上田は飲食店の多い町だと思うのですが、朝から営業している喫茶店はあまり多くはないようです。
それでもネットで調べて見つけた、路地裏の古びた喫茶店に入ります。ご年配のご主人が一人で新聞を読んでいました。
550円のモーニングセットを注文。ハムエッグにサラダに、コーヒー。
ご主人がスープのカップを運んできました。けんちん汁です、お口に合わなかったら残して結構です、と言われ、飲んでみるとこれが一番おいしかった。
ご主人が、この辺は観光するところも多くないでしょう、なんて話をされるのですが、個人的には、上田のその、観光地っぽさがあまりない感じが好きなのです。
人の少ない朝の町を歩いて上田駅に戻ります。
最後もう少し、お土産を買って、千曲川を眺めてから、お昼の新幹線で上田を後にしました。
東京行きの新幹線「あさま」は、大きな荷物を持っている海外からの観光客や、小学生の団体さんでほぼ満席。
年末かつ、冬休み。
今回の旅のまとめ
自分の中で定番になっている、長野県の上田市に出かけてきました。
今回は2泊3日にして、ずっと上田市内にいたので、長く滞在できて、時間をぜいたくに使えた気がします。
これまで、上田市に温泉旅をしていたときは、上田の市街地はあまり寄っていませんでした。
上田駅から先の温泉に行くために、電車やバスにすぐ乗り換えてしまうのです。
なので、今回は上田駅前にホテルを取って、夜の街を歩いたりしてみました。
3日目は、気持ち的にも、身体的にも、お腹いっぱい。しばらく温泉旅をお休みしてもいいかな、と思えるくらい、満足です。
今回行った場所
今回の温泉旅で出かけた観光スポット、お店等のリンクです。リンク切れがありましたらご容赦ください。
観光スポット
上田市立博物館
真田氏以降、上田藩の歴史等に関する資料を展示しています。上田城跡公園の中にあります。
生島足島神社(いくしまたるしまじんじゃ)
上田電鉄「下之郷」駅近くの神社。武田信玄や真田氏ゆかりの古い神社です。
お土産・飲食店など
アリオ上田
上田駅徒歩5分のショッピングモール。イトーヨーカドーでお土産等を購入できます。
ツルヤ 上田中央店
長野県ローカルのスーパーです。ツルヤオリジナルの商品をたくさん購入。
おみやげ処 北村
上田駅前のお土産屋さん。ここは毎回チェックしています。
大桂商店
上田市丸子町にある信州味噌の醸造元。
ネット通販もありますし、上田市へのふるさと納税への返礼品でもここの味噌をいただくことができます。
酒蔵 信濃
上田駅前のコンビニの地下にある居酒屋。昼から通し営業しています。
のあ
「信濃」と同じく、コンビニの地下にある居酒屋さん。女性のスタッフさんが切り盛りされています。サラダ等のあっさりしたメニューが多め。
飲み食い処 幸村
「信濃」「のあ」と同じ地下にあります。こちらは炉端焼きの居酒屋さん。
やきとり番長 上田駅ナカ店
上田名物「美味だれ焼鳥」がいただけます。駅の改札の手前にあり、電車の待ち時間に軽く一杯、という感じで何度か行っています。
そば茶屋 生島の杜
生島足島神社の隣にあります。上田電鉄の駅から近いので、電車を待っている時間にそばをいただきました。
アド
上田市街地ではおそらく数少ない、モーニングメニューがある喫茶店。
リンズコーヒー
上田駅近くの落ち着いた雰囲気のカフェです。帰りの新幹線に乗る前にひと息つきました。
さいとう菓子工房
鹿教湯温泉のアップルパイ屋さん。イートインもできます。
翁珈琲
鹿教湯温泉の温泉街の中心部にあるコーヒー屋さん。コーヒー豆は自家焙煎です。
清涼堂
鹿教湯温泉の和菓子屋さん。おやきを購入できます。お隣の喫茶スペースはこの時はお休みされていました。
栄屋
鹿教湯温泉の酒屋さんです。地元の日本酒、ビール、ワインが豊富に揃います。
上田ステーションホテル
2泊目はここに泊まりました。上田駅から一番近いビジネスホテルです。
真下にコンビニ、その下に飲食店街があって便利です。
さて、今度はどこへ行こうかな。