年末が近づきつつある中なので、静かな温泉旅のブログでは、過去の年末に出かけた温泉旅を振り返っていきます。
物凄く冬を体感できる豪雪地帯に行くこともあれば、雪がさほど降らな地域に行って、秋の終わりのたたずまいがまだ残っているのを感じることもあります。
2014年の年末温泉旅は、前者の「冬を体感できる豪雪地帯」に行ってみたくなり、新潟県を行き先に選びました。
※少し前の旅行について書いているので、電車関係が当時の情報(=このページを書いている2018年時点に比べて古い)になっています。ご了承ください。
旅の計画
越後湯沢までは上越新幹線「たにがわ」で向かいます。
越後湯沢駅の駅ナカはお土産、地酒、新潟県グルメと豊富なので、ひとしきり楽しんでから、JR上越線に乗ってもう少し北に向かいます。
今回泊まる温泉は、魚沼市の折立温泉。最寄り駅「小出駅」から宿までは、お迎えをお願いしていました。
最初は、新幹線ではなく高速バスで行こうと思っていました。
都内(池袋)から高速バスに乗って小出のバス停で降り、そこから歩いて地元の路線バスに乗り継いで宿まで行こう、と。
が、この年の冬は結構雪が降っていると聞きまして。雪深い中を素人が歩くのは危ないかなと思い、バスの乗り継ぎ計画はやめようと。
宿にも最初は、高速バスで行く旨を伝えていたのですが、考え直したことを出発までに電話でお伝えしました。
宿の奥さんが出てきて、雪深いのでバスにしない方が良いと思います、と言われたのでした。
2日目は、帰りの新幹線だけ手配していて、後は一切未定のまま出かけます。
1日目(東京→越後湯沢→小出→折立温泉)
エンジョイ越後湯沢駅
朝の東京駅。たにがわ号に乗って越後湯沢で降ります。
普段のたにがわ号は越後湯沢が終点ですが、冬の季節はひとつ先、スキー場があるガーラ湯沢駅まで足を延ばします。今回のたにがわ号も、ガーラ湯沢行きでした。
普段は「次は終点、越後湯沢です」というのを聞いて、ゆっくり降りるしたくをするのですが、今回は終点ではないので、バタバタと降ります。何か違和感。
ホームに降りるとそこは寒い越後湯沢。張り詰めるように空気が冷たく。
改札を出て、お昼にしましょう。
駅ナカの回転寿司屋さんに入ります。たいてい混んでいて並ぶのですが、この時は開店から間もない時間で、すぐに入れました。
お寿司って美味しいので、いくらでも食べられそうな気がします。昼から日本酒もつけてしまった。
もちろん安い食べ物ではないので、食べ過ぎるとお会計が怖い。うん、ほどほどにして出ました。
続いて、越後湯沢駅と言えば「ぽんしゅ館」の利き酒コーナー。500円でコインを5枚もらい、新潟県のお酒が最大5種類試飲できるというものです。
ここで少々試飲。寒い季節ということで、セルフお燗なんてものもありました。(個人的には、冷酒もしくは常温で飲む人なので、お燗はしませんでしたが。)
上越線に乗って
さて、そろそろ電車の来る時間。改札に入ってホームへと降りていきます。雪が音もなく降り続ける、寒いホーム。もう少し待ってから行けばよかった。
当時走っていた特急「はくたか」が駅で待っていました。
この旅をした次の年に北陸新幹線の長野~金沢が開通して、この特急はくたかは引退し「はくたか」の名前を北陸新幹線に譲っています。
そう、特急はくたかにとっては最後の冬だったのでした。
次に上越線の普通電車がやってきまして、ドアを手で開けて乗り込みます。
乗ったのは115系という古い電車。これまた、今(2018年現在)はもう越後湯沢近辺からは引退してしまった電車です。
先ほどの特急はくたかもそうですが、数年たつだけで、変わるものは変わりますね。
それはさておき、電車は雪の中を走っていきます。古い電車ってモーターの音が大きいのですが、雪が音を吸収するのでしょうか、幾分静かに走っていきます。
途中の駅で、雪かきをしていました。屋根の雪の積もり具合が凄いものです。
走っている電車の中から窓の外を眺めてみると、線路に向かってカメラを構えている人を時々見かけました。
外はかなり寒いはずですが、引退間際の特急はくたかを撮ろうとしていたのでしょうか?
折立温泉へ
越後湯沢から40分ほどで、何年ぶりかの小出駅。宿のお迎えの車はまだ来ていないようです。駅前の酒屋さんで少し買い物をして、お迎えを待ちます。
宿の奥さんが小さな車で迎えに来てくださいました。
雪がかなり降っていて、前を走る車がゆっくり走っていたそうです。それで少々遅れました、とのこと。遅れるより何より、安全運転が大切ですね。
途中、コンビニに寄ってくださいました。折立温泉にはお店がないので、必要であればここでお買い物を済ませてください、とのこと。ありがたいです。
白い景色の中、それでも少し見覚えのある道を車は登っていきます。
そう、折立温泉はこの時が初めてだったのですが、折立温泉の奥にある栃尾又(とちおまた)温泉には何度か泊まったことがあって、途中の道も何となく覚えていたのでした。
そういった話をしたり、栃尾又温泉のことを聞いたりしていると、折立温泉に到着です。ぐいっと右折して、宿の玄関前に到着。
ぬるいお湯は気持ちよいですね。お食事も何から何まで美味しくて、幸せでした。
宿泊記録はこちらからどうぞ。良い宿だったので、翌年の夏にも再訪しています。
2日目(折立温泉→小出→六日町→十日町→六日町→越後湯沢→東京)
どこに行こうか考える
次の日は晴れましたが、もちろん雪はどっさりと。
朝食をいただいたあと、宿の車で小出駅まで送ってもらうことにしていたのですが、それ以降をどうしようか一切決めていませんでした。
スマホで小出駅からの電車の時刻を調べてみました。小出駅は小さな駅ですが、上越線と只見線の両方が交わる駅で、3方向に向かうことができます。
- まず、小出駅から北、長岡方面に進むプラン。途中の越後川口駅でローカル線のJR飯山線に乗れるのですが、9時から13時まで列車がないので難しく。
- 小出駅から東、只見方面へと向かうJR只見線は本数がもっと少なく、8時から13時まで列車がありません。
- となると、小出駅から南に向かうほかなさそうです。要は、前の日に通った道を戻るルート。ただ、時間はあるので、途中で乗り換えてみることにしました。
そこまで決めてからチェックアウト。
宿のご主人が運転する車に乗って、小出駅まで送っていただきました。
お話を聞いていると、この年はやはり雪がよく降ったようです。
また、ここ折立温泉は、尾瀬の玄関口。宿からバスと船とを乗り継げば、尾瀬に向かうことができるそうです。そんな話を伺っているうちに、小出駅に着きました。
途中の六日町駅までのきっぷを購入し、ホームへと出ます。
十日町へ
越後湯沢方面への普通電車がやってきました。色は違いますが、行きと同じ、古びた115系電車。
真っ白く敷き詰められた雪の中、古い電車は必死に走ります。車窓からは、これまた雪をかぶった八海山が見えるのでした。
20分ほどで六日町駅。ここで「北越急行ほくほく線」に乗り換えます。階段を上って、反対側のホームへと移動しました。
行きに越後湯沢駅で見かけた特急はくたかは、このほくほく線を通ります。引退後は、新しく「超快速スノーラビット」が走ることになっていました。
やって来たほくほく線の電車は新しいものでした。スピードをあげて雪の中を爆走。速い!
長いトンネルを抜けて、10分そこそこで十日町駅に到着です。ここで電車を降り、十日町の駅周辺を歩いてみることにしました。
駅の近くには美術館「キナーレ」があるようです。そこに向かってみることに。
雪国らしく、十日町の駅からの道はアーケードが続きます。そして凍った道で豪快に転倒・・・きっと地元の人はそう簡単には転ばないのだろうと思います。
受け身を取って冷たくなった手をさすりながら、キナーレにつきました。年末だからでしょうか、人は少なめ。
現代美術館ということで、不思議な感じのアートが並んでいました。最初は案内していただき、あとはご自由にご覧ください、となりました。
後で知ったのですが、ここキナーレには日帰り温泉もあったようです。寒かったので入っても良かったな。あまり時間がなかったので気づかずでした。美術館と温泉。残念。
十日町の駅に戻り、再びほくほく線に乗ります。六日町駅で上越線に乗り換えて、越後湯沢駅に戻ってきました。
行きと同じく、ぽんしゅ館でもう一度軽く利き酒をやってから、駅ナカのお店でへぎそばをいただきました。
そういえばこちらのお店、先ほど行った十日町が本店だったようです。
お腹も満たされて、あとは上越新幹線で帰るだけ。
今回の旅のまとめ
雪国の冬は寒く、雪深いです。
ウインタースポーツをあまりせず、さらに旅にマイカーを利用しない、という身にとっては行ける場所が少ないのですが、まあその分ゆっくりできます。
今回泊まった折立温泉は、大きなスキー場からは少し離れているところです。それが理由なのか、静かに泊まることができました。
2日目に立ち寄った十日町とその近辺には、美術館が多くあります。雪の季節&車なしだと巡るのは難しそうですが、次回以降の宿題ということで。
さて、今度はどこへ行こうかな。