温泉宿の夕食の定番といえば、あなたは何を思い浮かべますか?
自分が思い浮かべるのは、この4つです。
- お刺身。
- 豚肉の陶板焼き。
- 天ぷら。
- 川魚の塩焼き。
他にも「温泉卵」「茶碗蒸し」等々あるでしょうけど、今回は上記の4つに絞って「ザ・温泉宿の夕食メニュー」について書いてみます。
お刺身
お刺身については、前にちょっと書いたので、ここではあっさり書きます。刺身だけに。(いや、何でもありません。)
内陸部の温泉宿でも、マグロや甘えび、イカやサーモンのような、定番のお刺身が出てくることが多いです。
内陸部だから魚介類はいいや、と思うのですが、特にマグロは内陸部でもごちそうという扱いなので、おもてなしの意味で出てくるのでしょうね。
サーモンはもしかしたら、信州サーモンみたいにご当地のお魚かも知れませんが。
あとは、内陸部だと鯉のあらいとかイワナの刺身が出てきたりします。群馬だったら、お魚ではないですが刺身こんにゃくとか。栃木だったら、ゆば刺しとか。
まあ、最初からスタンバイしているメニューなので、いただきますのときに口をつけます。マグロ、イカ、ホタテ等、凍っていることがたまにあります。
豚肉の陶板焼き
いただきますの直後に仲居さんがやってきて、フタのついた鍋の下にある固形燃料にチャッカマンで火をつける、という定番のあれ、そう、あれです。
フタを開けると、鍋の中身は豚肉の陶板焼き、ということがかなり多いです。おお、また出たか、と思ってしまいます。
温泉宿の夕食って、出来立てのアツアツを出すのがどうしても難しく、いただきますの時に温かい状態で食べられるメニューが少ないこともあります。
そんな中で、陶板焼きはいただきますの後に加熱するので、まあ貴重な温かいメニューの一つですね。
火が弱まったらふたを取っていただくのですが、豚肉ともやし、しめじ、ピーマン、玉ねぎ。野菜までどこに行っても同じような統一感があるのにはちょっと驚き。
天ぷら
天ぷらも多いですね。刺身におけるマグロと同じで、エビの天ぷらが多い。内陸部でも普通に出てきます。きっとエビは海外産だろうなと思いながら、好物です。
珍しいところで、魚は魚でも、ワカサギだったり、フグの天ぷらが出てくることもあります。
フグって海水魚だろうと思っていたら、温泉で育てた「温泉トラフグ」だったと聞いて驚いたり。
内陸部よりさらに奥、山間部の宿に行くと、山菜の天ぷらが増えてきます。春であれば、ふきのとうも出てきますね。
山菜天ぷらはちょっと苦みが残っていたり、固そうな見た目のわりに柔らかかったりして美味しいので好きです。抹茶塩でいただいたりして。
そして天ぷらも、揚げたてをいただくのがなかなか難しいです。
いただきますの時には既に用意されていて冷めている、ということも普通にあります。なので、食事中に出来立ての天ぷらを持ってきてくれると嬉しいです。
あとは、天ぷらあるあるとして、お昼にそば屋で天ざる等を注文すると、高確率で、その日の宿の夕食に天ぷらが出てくる・・・というのがありますね。
川魚の塩焼き
あまり海沿いの温泉に行かない人なので、内陸部・山間部の宿限定ですが、川魚の塩焼きはそんな温泉宿の定番です。
多いのはイワナ。あとは、鱒(ます)、アユ、ヤマメもたまに。
これも天ぷらと同じで、最初からスタンバイしている場合は冷めてしまっていることが多いのですが、途中から焼き立てが出てくると嬉しいところ。
たいてい小さい魚なので少々食べづらくもあるのですが、新鮮なものだと皮と身がきれいにはがせます。
また、夕食ではないですが、朝食に、焼魚の切り身が出てくるのは場所を問わず、ですね。
ごちそうさま
そんな風に、割と似通った温泉宿の夕食のおかずを食べ終えて、最後はごはんとみそ汁(もしくはお吸い物)が出てきます。その後、デザートをいただいて、ごちそうさま。
何だかんだで、美味しかったなと満足です。
どの宿でも料理の流れが似ているのは、いわゆる会席料理というか、和食のコース料理のルールにならって用意されている献立だからなのだろうと思います。
ただ、宿泊料金の高い宿になると、食材などでバリエーションが出てきて、流れはスタンダードでも、よくある「ザ・温泉宿の夕食メニュー」が少なくなりますね。
自分が泊まる温泉宿はあまり宿泊料が高くないところが多くて、1泊2食付きで10,000円前後の宿がメインになるのですが、そうなるとメニューが似てくる気がします。
そう、もっとお金をかければ、バリエーションが豊富になるのでしょうけれど、それは自分には難しい。
そんな、よくある温泉宿の夕食、結構食べているのに何故だか飽きることがありません。よくあるメニューの中にその土地の食材や料理を見つけるのが楽しいのです。
それに、基本的には和食なので、お腹に優しいことも多いのですね。
そんなこんな、きっと次に泊まる温泉宿でも、今回取り上げたような定番メニューに出会うのでしょうけれど、嫌いじゃないです、結局のところは。
ということで、今度はどこへ行こうかな。