温泉地では、温泉宿に泊まらなくても温泉に入ることができます。
スーパー銭湯のような日帰り入浴施設や、こじんまりとした共同浴場を利用するのが一般的でしょうか。
そんな中、温泉宿にも、泊まらなくても宿の温泉に入れるところがあります。
個人的には以前から、日帰り入浴といったら温泉宿を利用する派でした。空いている時間帯に、ひとりゆっくり温泉に入れることも多いのです。
そんな、温泉宿の日帰り入浴。2020年の「ニューノーマル」な時代に日帰り入浴をするなら、なおのこと、温泉宿の温泉が良いのかな、と思った次第。
今回はそんなことを書いてみます。
おすすめの理由
ニューノーマルな時代に温泉宿の日帰り入浴をおすすめする理由は「密を避けられる可能性が高いから」。
日帰り入浴施設や共同浴場に比べて、温泉宿の日帰り入浴はお客さんが少ないことが多いのです。
タイミングによっては、いわゆる「独泉」(貸切状態)になることも。
では、それぞれの施設についてまとめてみます。「日帰り入浴なら温泉宿」派なので、ちょっとそっち寄りに書いてしまいそうですが。
日帰り入浴施設
「スーパー銭湯」のような施設です。比較的、大きくて新しい施設が多い印象。
温泉に入れるだけではなく、長時間の休憩や食事ができるので、ゆっくり長く滞在するには便利です。
広い施設は、その分多くのお客さんに対応しているわけなので、お客さんも多く、お風呂には常に誰かが入っている可能性が高いところでもあります。
もちろん、それが密につながる、ということを言いたいのではありません。
ニューノーマルの時代、日帰り入浴施設でも、入館前の検温、連絡先の記入、入場制限などなど、感染症対策を取っているところもあります。
共同浴場
地元の方が、普段のお風呂として利用されている温泉です。
「ジモ専」なんて言われるように、地元の方専用で、他所から来た人は入れないところもありますが、他所からの人にも開放している共同浴場もあります。
地元の方の生活の場なので、共同浴場ならではの歴史と雰囲気があります。お湯の質が良いところも多いです。
そんな共同浴場がお好きな温泉好きの方は多いでしょうね。
ただ今の時期、旅行で来た人が共同浴場へ入るのは少しハードルが高い気もしてしまいます。
もともと地元の方のお風呂なので、旅行者は「使わせてもらう」立場。地元の方の邪魔になってはいけないかなと、思います。
そして地元の方の中にも、きっと見ず知らずの他所の人と一緒にお風呂に入るのを警戒される方もいるだろうなと。仕方のないことです。
共同浴場はこじんまりしていて、人と人との距離感も近いので、なおさらそんなことを思ったりします。
中には、2020年になってから、他所の人が入れない「ジモ専」になっている共同浴場もあるのかもしれません。
温泉宿の日帰り入浴
いっぽう、温泉宿の日帰り入浴。
宿がいくつもある温泉街であれば、日帰り入浴をしているお客さんが他にいなかったり、少ないことも多いので、ゆっくりお風呂に入れます。
地元の人「専用」というわけではないので、旅行者が気を遣いつつ利用させていただく、という感じでもありません。
もちろん、最優先なのはその宿に泊まっているお客さんなので、その宿のお風呂をじっくり楽しみたいのなら、泊まるのがベストですね。
また、ひとりで泊まれない宿や、普段ご縁のなさそうな高級宿のお風呂に入ることができる、というのも、温泉宿の日帰り入浴のいいところ。
ただ、注意点はあります。以前少し書いたことがあるのですが、このページでも書いておきます。
注意点1;営業時間に注意
まず、温泉宿の日帰り入浴は、不定期に営業していない日や営業していない時間帯があります。
その情報が公開されておらず、事前に分からないことも多いのです。行ってみたら、お休みだったり、今は入れません、ということもよくあり。
特に、時間帯は要注意。
- 午前中からお昼までは、お風呂掃除の時間帯でお湯を入れ替えるので、入れない。
- 夕方以降は、宿泊のお客さんを優先するので、日帰り入浴のお客さんを入れない。
というケースが結構あります。
これらを避けるには、午後の早い時間帯がねらい目かもしれません。
日帰り入浴をしたいお目当ての宿があるなら、事前に電話で確認するのが良さそうです。
また、規模の大きな温泉街であれば、観光案内所や旅館組合で、今お風呂に入れる宿がどこかを聞いてから、行ってみるといいでしょう。
中には、観光案内所から宿に確認の電話を入れてくださることもあります。
注意点2;例外もある
全ての温泉宿が、空いているお風呂でのんびり日帰り入浴を楽しめるわけではありません。
- 日帰り入浴のみの利用は不可、という宿も多くあります(ネットでは「のみ不可」と言われます)。宿泊のお客さんを優先させる、というわけですね。
- 共同浴場がない温泉地で、宿のお風呂が地元の方の共同浴場のように使われている場合もあります。そういう宿のお風呂は、いつも地元の方で賑わっています。
- 登山道の入口に近い宿は、登山の汗を流すお客さんで賑わっています。
もちろん、賑わっているのが悪いわけではありません。ただ、全ての宿が、静かにゆっくり日帰り入浴を楽しめるわけではない、ということです。
例えばこんな風に
では、午後の早い時間帯を狙って、どこか日帰りで温泉街へ行ってみましょう。
来たことのない温泉街だったら、事前にホームページなどで、日帰り入浴ができる宿をいくつか調べておくといいです。
現地で案内所があれば、聞いてみるようにしています。案内所がないところもあるので、そうしたら下調べを頼りに、行ってみることに。
13時を少し回ったあたりで、目星をつけていた宿に入ってみます。
昼下りの温泉宿はお客さんがおらず静かですが、奥からおかみさんが出てきて、入れますか、と聞いてみます。いいですよ、と言われると少し嬉しくなります。
入館前に検温をする宿も多いだろうと思います。ちょっと緊張する瞬間でもあり。
たいていは500円から1,000円前後くらいです。銭湯より少し高いくらいでしょうか。でも、個人的には格安だと思います。
たぶん、お客さんのいない時間帯にお風呂を維持する光熱費の足しにもならないのではないだろうか、という・・・
お風呂の場所を教わって、入っていくと案の定誰もいません。
ひとりゆっくりお風呂を楽しんで、上がります。手持ちのタオルで体をふいて、着替えて帰ることにしましょう。館内は静まり返っています。
というわけで
もともと、日帰り入浴は温泉宿を利用する派だったので、その良さについてはこのブログで以前も書いてきました。
2019年に書いているので、今振り返るとのんきな雰囲気がありますが、参考までにリンクを貼っておきます。
そう、2020年になり、密を避ける必要が出てきました。
これからも、日帰り入浴だったら温泉宿を利用した方がよいだろうなと思ったので、過去に書いたものと内容に重複はあるかもしれませんが、あらためて書いてみました。
人と接する機会を少なくすることを考えなければいけない、というのも違和感がありますが、お互いを守るために、必要なことだろうと思います。
また、これを機会に、今頑張って持ちこたえている多くの温泉宿に行って、日帰りでもお風呂に入っていければな、と。
宿にとって、売上としては本当に少ないのでしょうが、少しでも利用することが大切なのかなと思ったり。
さて、今度はどこへ行こうかな。