先日、よく見ているkzlifeさんのブログを読みました。
東武鉄道が、都内の浅草駅から東武日光駅まで行く夜行列車を日にち限定で走らせる、とのことです。
今年から、車両は東武の特急車両「スペーシア」を使うとのこと。知らなかったのですが、列車自体は昨年(2016年)から走っているのですね。
スペーシアは、グリーン車みたいにゆったりしていて、夜行の旅でもくつろげるでしょうね。このニュースを読んで、時代は変わったなあと思ったのでした。
夜行バスに乗れなかった話
以前、登山に凝っていた時期があったのですが、その時に関東以北最高峰の山「日光白根山」に登ったことがあります。
登山口まで行く交通機関があまりないところで、夜行のツアーバス「毎日あるぺん号」が、日にち限定で設定されているのを見つけて予約したのでした。
出発の数日前、旅行会社から電話がかかってきました。「申し込みの人数が少ないので、中止になります」とのこと。
直前に言われても困るので、ほかに方法がないか聞いてみたりもしたのですが、特にないとのこと。
「この辺りは基本的にマイカーで行くところですから・・・」と言われたのでした。需要がないんだろうな、と、思ったのでした。
日光白根山へ登った話
結局、別な日に「毎日あるぺん号」を申し込み直しまして、二度目は無事に出発してくれました。
その日のバスも乗客は数名で、2人分の座席を占領して使うことができました。
東京から日光までは距離もそこまで遠くないので、バスは途中の高速道路のサービスエリアで長時間休憩します。
その後、戦場ヶ原で大半のお客さんが降りて、最後は自分だけになり「菅沼登山口」でひとり降りたのでした。真っ暗。
明るくなるのを待てばよかったのですが、真っ暗な中少し登山口を探してみたところ、道を間違えて別なところに行ってしまいました。
夜が明けて、道を間違っていたことを知って、登山口へと戻り、軌道修正して登っていきました。
最初の道間違いでちょっと出遅れたのと、最後の登りがちょっと怖かったことを除けば、とてもいい山登りになりました。
山に入って天候に恵まれる、というのは意外とないものです。
登頂後、別の方向へ下山していきます。やがて森の中に入り、最後はロープウェーで下り、丸沼高原スキー場に降りてきました。
ここで温泉に入ります。登山の後の温泉はいつも、疲れた足にじんわり効いて気持ちがいいものです。
丸沼高原スキー場からは、路線バスを乗り継いで戻ってきたのでした。
路線バスも夜行列車も走るようになった話
日光白根山は栃木県と群馬県の境目にあり、その北側にある金精峠(こんせいとうげ)という峠を越える国道が通っています。
自分が日光白根山に登った当時(2010年)は、この金精峠を走る路線バスはありませんでした。
なので、路線バスで栃木県側(日光駅)から行けるのは、麓の(といっても標高1,300メートルくらい)奥日光湯元温泉まで。
群馬県側から行けるのは、ロープウェーに乗れる丸沼高原スキー場までだったのです。
それが近年、バスが走り出したそうです。厳密にいえば"復活"らしいのですが、あいにくかつてのバスを知りません。
群馬県の片品村の中心「鎌田」を出て、丸沼→金精峠→湯元温泉→戦場ヶ原→中禅寺湖→日光駅へと走ります。もちろん、その逆方向のもあります。
鎌田へは、上越新幹線「上毛高原」駅、上越線「沼田」駅から路線バスが出ているので、マイカーを使わない人でも、群馬県側から日光白根山や奥日光、日光へ行けるようになりました。
栃木県側からも、日光白根山や尾瀬方面へ、バスだけで行けるようになったわけです。
また、日中は湯元温泉と丸沼高原を結ぶシャトルバスも走っているようです。
そこにきて、今度東武鉄道が東武日光駅までの夜行列車を走らせるわけです。
東武日光駅に着くのは真夜中の2時過ぎらしいのですが、4時から奥日光に向かうバスが出て乗り継ぐことになっているようなので、5時過ぎには奥日光(湯元温泉)に着けるようです。
そこから先のバスが7:50発なので、日光白根山の登山口に向かうには待ち時間があるのですが、途中でバスを降りて戦場ヶ原を歩いたり、男体山へ登ったりするのにはいいのかもしれません。便利になったなぁ。
これからも期待できるかな、と思った話
個人的に、ツアーバスの予約が集まらずキャンセルになった事件の記憶があって、あまり人気のないエリアなのかなと思っていたのですが、少しずつ需要が出てきたのでしょうか。
データがないので分かりませんが、登山者が増えたとか、外国人観光客が増えたとか・・・。
ただ、こうして工夫することで、観光客が増えることもあるでしょうし、マイカーを使わない人も幅広い選択肢ができるように、これからもいろいろな旅ができるように、新しいルートが出てくれば良いなと、温泉好きの立場から思ったのでした。
ただこういう試みはもちろん試行錯誤がつきもので、やってみたけど人気が出ずに終了、ということもあるでしょう。
また、そもそも地方の路線バス会社は人口減少もあって、日常生活で利用してくれる人の確保に苦労されているのでしょうから、勝手なことは言えませんが。。
日光の地を切り開いたとされる「勝道上人」は、何を思っていらっしゃるでしょうか。
さて、今度はどこへ行こうかな。