群馬県の温泉の中でも、多くの観光客が訪れる伊香保温泉。マイカー利用でない場合は、駅から路線バスで向かうことになります。
ですが 、実は降りる場所やバスのルートなど、伊香保温泉に行ったときにちょっと分かりにくいなと思っており。
それで、整理も兼ねて自分でまとめてみることにしました。
※このページ内のバス停の名前については、基本的にはバス会社のホームページに記載されているものを用いています。
バスの概要
伊香保温泉の最寄り駅は、JR上越線・吾妻線の渋川駅。駅と温泉との間は路線バスが走っています。
(高崎駅からもバスが出ていますが、今回は渋川駅からのバスを主に紹介していきます。)
バスを走らせている会社は関越交通と群馬バスの2社。それぞれルートが異なります。
関越交通のバスは、基本的には渋川駅からまっすぐ伊香保温泉を目指します。
本数も多いですし、まっすぐ伊香保温泉に行きたい方は関越交通バスを利用することになるでしょうね。
群馬バスは本数が少ないのですが、日本三大うどん「水沢うどん」のお店がある「水沢」を経由します。
また、群馬バスは伊香保温泉と、その周辺の観光地を結ぶバスも走らせています。
なので、
- 渋川から伊香保温泉にまっすぐ行く場合は、関越交通
- 高崎から伊香保温泉に向かう場合や、水沢や榛名湖等、周辺の観光も楽しみたい場合は、群馬バス
ということになりそう。
出典: https://kan-etsu.net/files/lib/1/825/201902281833355230.pdf
所要時間
渋川駅からの所要時間は以下の通りです。
関越交通:約20~30分(伊香保バスターミナルまで)。
少し遠回りするバスや、途中のバス停のほとんどを通過する急行便がありまして、所要時間には少しばらつきがありますが、大きな差はありません。
どのバスも最終的には伊香保温泉に着くので、伊香保温泉に向かうのであれば気にしなくても問題ないと思います。
群馬バス:約30分(伊香保バスターミナルまで)。
ちなみに、高崎駅から伊香保(石段街)までは群馬バスで約1時間強となっています。
運賃とお得なきっぷ
次に、渋川駅から伊香保バスターミナルまでの運賃はそれぞれ以下の通りです。
関越交通・群馬バスともに、交通系ICカードが利用可能になっています。
関越交通:580円
群馬バス:620円
また、関越交通には「伊香保温泉周遊フリー乗車券」というきっぷがあり、バスの中で運転士さんから買えるようになっています。
渋川駅と伊香保温泉エリアとの間の関越交通バスが乗り放題になります。1日券が大人800円、2日券が1,200円。群馬バスには乗れません。
伊香保温泉に泊まらずに日帰りで往復する場合や、バスを途中下車して渋川駅と伊香保温泉との間の観光スポットを巡るときにお得ですね。
群馬バスにもフリーパスがありますが、こちらは高崎駅から伊香保方面に向かう(あるいはその逆)の時に利用できる「片道フリーパス」になっています。
高崎駅から伊香保温泉に行く場合で、途中の水沢でうどんを食べたり、足を伸ばして榛名湖などを観光したい場合は便利なフリーパスです。
片道フリーパスなので、途中のバス停で降りることはできますが、後戻りはできません。フリーパスは、高崎駅西口の群馬バスの乗車券売り場で買うことができます。
本数
渋川駅からのバスの本数は両社で大きく違いがあります。関越交通の方が多く、日中であれば1時間に3~4本程度走っており、さほど待たずにバスに乗れます。
一方で、渋川駅からの群馬バスは1日4本。なお、高崎駅から伊香保温泉までの群馬バスは1日5本です。(平日の本数です。)
最終バスの時刻
乗り換えが何回か発生しますが、東京を遅くに出ても夜中に伊香保温泉に到着可能です。(2019/3/16ダイヤ改正後のダイヤ)
東京駅19:12発→(上越新幹線)→高崎駅20:10着/20:28発→(JR線)→渋川駅20:52着/21:03発→(バス)→伊香保温泉21:27着
伊香保温泉にも、遅い時間にチェックイン可能な宿が結構あるようです。群馬県は東京から近いのですね。
バス停とバスのルートいろいろ
伊香保温泉の温泉街の中にはいくつかバス停があり、バスのルートもいくつかあって、少々ややこしくなっています。
なので、予約していた宿から遠いバス停で降りると、少しばかり歩くことになります。宿の最寄りのバス停がどこになるかを事前に確認しておいた方が良さそう。
伊香保温泉の温泉街は「石段街」と呼ばれる階段が続いていて、その両脇に旅館やお店が並んでいます。
もちろんバスは石の階段を登れないので、バス停は石段街を避けるようにして、石段街の上側と下側に設置されています。
ということで、バスの経路も大きく3パターンに分かれます。
- 石段街の上側にしか行かないバス(関越交通のほとんどのバス)
- 石段街の下側にしか行かないバス
- 石段街の上側、下側の両方を回るバス
渋川駅からの関越交通バスは、大半が”1”。坂を登った先、石段街の上側にある「伊香保温泉」バス停が終点で、”2”と”3”は少数派です。
渋川駅からの群馬バスは”3”で、高崎駅からの群馬バスは”2”です。
乗ってみた
では、渋川駅から早速バスに乗ってみましょう。まずは、本数の多い関越交通から。
関越交通
伊香保温泉行きの関越交通バスは、渋川駅前にあるロータリーの3番乗り場から出発です。
バスは渋川駅を背にして、ゆるやかに坂を登っていきます。
町を抜けると道路の幅が少し狭くなります。伊香保温泉まではずっと上り坂が続くので、きっとアクセルをずっと踏みっぱなしなのでしょうね。
道端の看板が、旅館の案内や、近くににある美術館などの案内だったりして、温泉街や観光地が近いんだなと分かります。
伊香保グリーン牧場のわきを抜け、ゴルフ場の林の中に入って抜けると、伊香保温泉街の入り口。
大半のバスは左に曲がり、さらに坂を登っていきます。登り切ったところにある小さなロータリーが「伊香保バスターミナル」です。
終点の「伊香保温泉」バス停は、伊香保バスターミナルの目と鼻の先。少し歩けば有名な石段街の上の方に出ます。いったんここで、ご乗車お疲れさまでした。
一部の便は坂をまた降りていき、石段街の下を経由します。狭い道の両側に温泉宿が並んでいます。温泉街のはずれにある「伊香保榛名口」バス停が終点です。
群馬バス
一方の群馬バスは、渋川駅を出てから左に曲がり、関越交通バスとは別のルートを登っていきます。
渋川駅の近辺のバス停には止まらずに、しばらくノンストップで走り続けます。
途中、水沢うどんで有名な水沢を通ります。「水沢うどん街道」とも呼ばれ、うどん屋さんが多数並びます。
お昼時ならここで途中下車して、うどんをいただいても良いでしょうね。バスの本数は1時間に1本程度なので、バスの時間は事前にご確認を。
さて、水沢を抜けたバスは大きな寺院の横を抜け、伊香保温泉へと入っていきます。
途中で曲がって坂を登り、伊香保バスターミナルに行くのは関越交通バスと同じですが、群馬バスの方は伊香保バスターミナルで折り返し、また坂を下りていきます。
石段街の下を通り、温泉街のはずれ「伊香保案内所」バス停が終点です。
ご乗車お疲れさまでした。
補足;水沢観世音や榛名湖方面へ
時間があったら、群馬バスに乗って伊香保温泉の温泉街から足を伸ばしてみましょう。
榛名湖へ
伊香保バスターミナルから榛名湖までは、群馬バスが出ています。バスは石段街の下を通って山道に入り、ヘアピンカーブの続く道を抜けて、榛名山のほとりに出ます。
水沢へ
日本三大うどんの水沢うどんが食べられる水沢へは、群馬バスが出ています。
高崎駅行き、渋川駅行きのバスも水沢を経由しますが「水沢シャトルバス」というバスもあり、同じく水沢方面まで向かいます。
水沢シャトルバスは、ちょうどお昼にうどんを食べるにはいい時間帯に走っています。
まとめ
渋川駅から伊香保温泉へ向かうときはバス会社が2つあり、また温泉街の中にもいくつもバス停があってバスのルートも様々なので、正直ちょっと分かりにくいのです。
渋川駅から行くバスの大半は関越交通バスで、多くのバスが伊香保の石段街の上側で終点です。
もう片方の群馬バスは、渋川駅や高崎駅からバスが出ています。周辺の榛名湖や水沢へ向かうバスもあります。
まとめてみたのですが、伊香保温泉にバスで行かれる場合の参考になれば嬉しいです。
さて、今度はどこへ行こうかな。