毎年、秋の終わりに福島県のいわき湯本温泉に出かけています。
今年(2024年)も秋になったところで、ああまたいわきに行こう、となりました。
旅の計画
今回は、いわきまで車で行ってみます。
とはいえ、あまり運転には自信がないので、ルートについてはかなり調べました。
また、車だと、電車やバスだけでは行くのが難しそうなところにも行けそう。
現地で行ってみたい場所もいくつか調べておき、当日の天気と体調次第で、どこに行くかを決めることにしました。
宿は、毎年お世話になっているところを、今年も予約できました。
あとは、前日にガソリンを満タンにしておきます。
1日目(常磐自動車道→いわき湯本温泉)
午前中から、車で出発。
いわき湯本温泉のあるいわき市へは、常磐自動車道で向かいます。
首都圏の西側に住んでいるので、まずは都内を抜けないといけません。首都高速がかなり渋滞していて、1時間以上余計にかかってしまいました。
それで、常磐道に入ったときは、もうお昼過ぎ。
本当は、昼下がりにいわきに着いて、お寿司屋さんで「常磐もの」のお魚を食べる計画でしたが、カーナビによると、到着予定は15時とのこと。
この日は観光をあきらめ、まっすぐいわきを目指すことにして、だだっ広い関東平野を、常磐道で北上していきます。
水戸を過ぎてから道が狭くなり、だんだんと山の中に入り、トンネルが増えてきました。トンネルの合間、遠くにちらり海が見えたり。
茨城県を縦断して、福島県へと入りました。入ってから割とすぐで、いわき湯本インターが近づいてきます。
ここで常磐道を降り、坂を下って、いわき湯本の温泉街へ。
温泉街に入り「温泉神社」の駐車場に車を止めます。
11月ですが、昼間はぽかぽかと暖かく。海が近く「東北の湘南」なんて言われる、温暖な気候のいわきです。
さて、今年も温泉神社へお参りを。
温泉むすめのパネルが飾られていたり、少しだけ変化はありますが、紅葉もきれいで大きくは変わらずの、温泉神社でした。
昨年いただいたお守りをお返しし、新しいお守りをいただきました。またお参りできたことに、静かに感謝。
今日の宿は、温泉神社のすぐ近くです。
宿の駐車場に車を移して、チェックイン。6回目の宿泊です。
もうご存じでしょうから、とおっしゃる女将さんから鍵を受け取り、2階のお部屋へ。
今回は、お得な値段で泊まれる、少し古めのお部屋にしました。
まずは荷物を置いて、ひと風呂あびて、お風呂上がりのマッサージチェアでのんびり。
そうしてから、夕方の温泉街へ。
毎回、いわき湯本で夕食をいただくお店は決まっています。ネットで調べてみると、16時から開店とのこと。
ひとりで夜の飲食店に入るときは、オープン直後が入りやすいので、16時にお店に入ってみると、お店の方から、17時からなんですよ、と言われました。
ネットの情報が古いのかもしれません、申し訳ありません、と何度も謝られつつ、1時間後のカウンター席を取っていただきました。
結構人気で混むお店だと知っているので、取れてよかったです。
1時間、夕暮れ時の温泉街を散歩します。
去年に比べて、閉店しているお店が少し増えたような気も。平日の夕方なので、たまたまお休みだったのかもしれません。どうなのでしょう。
駅では、学生さんたちがおしゃべりしたり、スマホを眺めたりしつつ、電車を待っています。自分もそこで、少したたずんでいました。
だいぶ薄暗くなってきました。
17時になる頃を見計らって、また先ほどのお店へ。一番奥のカウンターに案内されます。去年もその前も、この席だった記憶。
季節限定の福島の地酒と、焼き鳥の串を数本いただきます。相変わらず、おいしい。
混んできたところで、お会計にしました。ごちそうさまでした。
今日はもう1件行こうと思います。
さっき散歩で立ち寄った駅に行って、やってきた普通電車に乗りました。
しゃぼん玉飛んだ、屋根まで飛んだ、のメロディが鳴って、発車。
(しゃぼん玉の歌を作詞した、野口雨情(のぐちうじょう)は、いわき湯本温泉ゆかりの人なのだそうです)
さて、電車は都会の電車みたいな、長い10両編成。車内はすいていました。
2駅目の、終点のいわき駅で電車を降ります。
改札を抜けて、駅前のビル「ラトブ」にあるお寿司屋さんへ。
行きの渋滞で断念したお寿司を、夕食の2次会でいただこうというわけです。
地元の「常磐もの」のお魚をいただきました。ヒラメ、メヒカリ、ホッキ貝。。ここでも1合、地元のお酒を。
ほろ酔いになって、いわき駅に戻ります。
電車の本数は多くないので、乗り遅れたり、寝過ごしたりしないように気を張りつつ、また2駅乗って、湯本駅へと戻ってきました。
ライトアップされた温泉神社を眺めてから、宿に戻って、おやすみなさい。
2日目(いわき湯本温泉→小名浜→常磐自動車道)
真夜中に目が覚めました。
日中は暖かかったものの、さすがに11月、夜はひんやりします。
体を温めたくて、くしゃくしゃな浴衣を整え、6階の温泉へ。昼間に入った時よりお湯がぬるくなっていて、入りやすくなっています。
ゆっくり温まって、お部屋に戻ると、今度は体がぽかぽかして暑いくらい。それでもひと眠り、夜が明けました。
また6階へと上がって、今度は朝風呂へ。ガラス張りの展望風呂、今日もよく晴れているのが分かります。
気持ちがいいので、朝食の前に着替えて、宿を出て温泉神社まで歩いてみました。
朝のお参り、太陽の光が、やわらかく。
そのまま宿に戻って、朝ごはん。
福島の「いか人参」、梅干しにお漬物、スクランブルエッグ、果物は柿。
パンとごはん、どちらにするか迷ってから、パンを焼いて、みかんジャムと一緒にいただきました。
食後には、ほうじ茶のゼリーと、ホットコーヒー。フラダンスの町、いわきならではの、ハワイコナのコーヒーです。ごちそうさまでした。
帰りも長距離ドライブになるので、少しだけ早めにチェックアウトしました。
今年もまた、お世話になりました。
宿の駐車場に行くと、車の屋根に少し落葉が乗っていました。
カーナビの行き先に「塩屋崎灯台」を入れ、今日も出発。前回行こうとして、バスの時間が合わずに断念した灯台です。
車は温泉街を離れ、常磐線の線路を踏切で渡り、少し山の中に入って抜けると、ネイビーカラーの海が見えて。
岬の高いところに、白い灯台が建っていました。ふもとの駐車場に車を止めて、坂道を歩いて上ります。
ここ塩屋崎灯台は、中に入ることができます。
300円を払って、らせん階段を100段ちょっと上って抜けると、目の前は海と空と。
風が強くて、飛ばされそうになりつつ、360度ひと回りして、また階段をぐるぐる降りて戻りました。
この灯台からすぐ近くに「いわき震災伝承みらい館」という、小さな資料館があります。
いま目にしている海が、2011年のあの日に襲ってきたことは、忘れてはいけません。
館内には、津波の被害に遭った中学校の黒板や、あの大震災の写真などが展示されていました。
津波の映像も流れていました。
実は、あの大震災の津波の映像をちゃんと見たことがなかったので、ほぼ初めてに近い感じで、じっくり見ました。13年も経ってしまいましたが。。
(当時、テレビもスマートフォンも持っておらず、映像をじっくり見る機会がなかったのです。見るのが怖かったのも、正直ありました)
資料館の2階からは、晴れた空と、穏やかな海。
さて、車に戻りましょう。
海沿いの道を少し走って、小名浜の港に到着です。
大きなイオンモール、観光物産館「ら・ら・ミュウ」、水族館「アクアマリンふくしま」があり、人でにぎわっています。
旅先でイオンモールを見かけたときは、ちょっと見てみるのがおすすめ。地元のお酒やお土産が揃っていて、値段も少し安いことも多いのです。
今回も、イオンと観光物産館でお土産を買いました。
福島銘菓「ままどおる」、いか人参、目光(めひかり)の唐揚げ、さんまのポーポー焼き、喜多方ラーメン、浪江焼そば、等々。
今回は車で来ているので、買いすぎても積んで帰れるのが便利です。
買い物も終えたので、帰路につきましょう。200キロ以上の運転です。
港湾施設の中を抜けるだだっ広い道路から、バイパス道路を通って、いわき勿来(なこそ)インターから、常磐道へ入ります。
茨城県に入り、行きと同じくトンネルを抜けて、坂を下って関東平野へ戻ってきました。
おなかが空いたので、サービスエリアでお昼にします。
納豆とカレーを一緒に食べたのは、初めてかもしれません。
今回の旅のまとめ
2018年に、初めていわき湯本温泉を訪れてから、毎年11月頃にいわきに行くようになりました。
福島県で最も人口の多いいわき市には、スパリゾートハワイアンズ等があるものの、観光地としては少しマイナーな感じも。
ですが、静かな温泉旅の行き先としてはちょうど良いのですよね。かけ流しの硫黄泉、「常磐もの」の魚、温暖な気候、福島県の地酒・・・
今回は車で出かけてみました。
常磐道は空いていて、関東平野を突っ切っているからか、走りやすい道でした。都内を抜けるのが大変ではありましたが・・・
ローカル線や、ローカル路線バスを応援したい思いもありつつ、電車やバスだけでは行きにくい場所に車で行けたのは、今回の良かった点でした。
ただ、自宅からは200キロ以上あり、運転に自信がない自分としては、ちょっと疲れたのも事実で。
帰ったその日は、夜はぐっすり眠れました。
さて、今度はどこへ行こうかな。