温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

特急ふじかわ号に乗って、下部温泉(山梨県)へ。

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JR東海と言えば東海道新幹線「のぞみ」のイメージがありますが、新幹線以外にも特急列車をいくつか走らせています。

今回紹介する特急「ふじかわ」は、静岡と甲府、ふたつの県庁所在地を結んでおり、その途中で「武田信玄の隠し湯」こと下部温泉を通ります。

下部温泉へは個人的に何度も行っているので「ふじかわ」にも何度も乗ってきました。 

「ふじかわ」の概要

特急「ふじかわ」は、山梨県の甲府駅と静岡県の静岡駅とを約2時間強で結んでいます。

JR東海の列車で、JR東海の身延線と、東海道本線を走ります。

停車駅

「ふじかわ」は、甲府駅を出ると、南甲府、東花輪、市川大門、鰍沢口、甲斐岩間、下部温泉、身延、内船、富士宮、富士、清水、静岡と停車します。

全ての「ふじかわ」の停車駅は共通になっています。

所要時間

実際に「ふじかわ」に乗っていると、結構ゆっくり走っていて速さを感じないのですが、普通列車はさらにゆっくり走るので、所要時間ではさすがに「ふじかわ」の勝ち。

比較用に、身延線の普通列車の所要時間も並べて書いておきます。「ふじかわ」の名誉のためにも。

  • 甲府~下部温泉:約40分(普通列車:約1時間20分)
  • 甲府~身延:約50分(普通列車:約1時間30分)
  • 甲府~富士宮:約1時間40分(普通列車:約2時間30分)
  • 甲府~富士:約1時間50分(普通列車:約2時間50分)
  • 甲府~静岡:約2時間20分

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身延線の普通列車、313系電車。「ふじかわ」と顔が似ている気もします。

本数

「ふじかわ」は1日7往復走っています。だいたい2時間おきに出ているので、割と本数が多いな、と感じます。

もし甲府駅や静岡駅で「ふじかわ」に乗るまで待ち時間があるなら、改札の外に出て食事したり、お土産を買ったりして過ごせば良いかな、と。

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運賃・料金

主な区間の乗車券・特急料金(自由席)の合計は以下の通りです。

  • 甲府~下部温泉:1,340円
  • 甲府~身延:1,520円
  • 甲府~富士宮:2,720円
  • 甲府~富士:2,890円
  • 甲府~静岡:4,170円
  • 静岡~身延:2,720円
  • 静岡~下部温泉:2,890円

「ふじかわ」は、短距離の自由席特急料金が安く設定されています。(富士~静岡間は対象外です)

車両

電車はJR東海の373系という特急用の車両です。

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特急ふじかわの373系電車です。

3両編成で、そのうち1両が指定席、2両が自由席です。

車両の端とドアとの間には4人掛けの席がありまして、そこはすべて指定席になっています。

基本的にはあまり混雑しない列車なので、自由席でも座れなかったことはありません。

個人的にも、自由席を利用することが多いですね。

車内販売はないので、食べ物等は乗る前に買っておく必要があります。

ICカード

Suica、Toica等のICカードは、一部の区間を除いて使えません。

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静岡県側の、静岡駅~清水駅~富士駅~富士宮駅の間であればICカードを乗車券にして、別途紙の特急券を買えば「ふじかわ」に乗れます。

なので、基本的に「ふじかわ」に乗るときは、あらかじめ紙の乗車券・特急券を買うか、車内で車掌さんから現金で清算してもらう必要があります。

それでも甲府駅からICカードで乗ってくる人の多いこと。。忙しそうに、ひとりひとりに現金精算をしている車掌さんが気の毒になってくることもあります。

ぜひ紙のきっぷを買っておきましょう。

「ふじかわ」に乗ってみた

では「ふじかわ」に乗ってみます。繰り返しになりますが、紙の乗車券・特急券と、飲み物や食べ物を乗る前に用意しておきましょう。

甲府~鰍沢口

「ふじかわ」は甲府駅の端の方にある身延線ホームから出発します。

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出発を待つ「ふじかわ」に乗ると、車内放送が「レディース・アンド・ジェントルメン・ウエルカム・トゥ・ザ・フジカワ!」と英語で流れます。

自分も英語のネイティブではないので分かりませんが、何故かこう、違和感を覚える英語ではあります。

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「ふじかわ」は甲府駅を出ると、中央本線と少し寄り添って、やがて右へカーブを曲がり、甲府市内の住宅地を抜けていきます。

最初の停車駅は、南甲府駅。結構立派な建物です。

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南甲府駅を出て、少しずつ畑が目立つようになってきます。この辺は線路もまっすぐで、のんびり走る「ふじかわ」もそこそこスピードを出します。

次が東花輪駅で、その次の駅が市川大門駅。花火で有名らしいです。駅舎が特徴的ですね。中国風?

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それまでは山々が遠くに見えていたのですが、市川大門駅の次、鰍沢口(かじかざわぐち)駅を過ぎたあたりから「ふじかわ」自身も少しずつ山の方へと入っていきます。

鰍沢口~下部温泉

時おり、窓から高速道路が見えます。長野県の小諸から、静岡県の清水を結ぶ「中部横断自動車道」です。

2021年に山梨県と静岡県を結ぶ区間が開通し、甲府~静岡間は高速バスの方が安くて早い、という状況になっています。

「ふじかわ」のライバル出現、なので、「ふじかわ」ものんびり走っていられないはずなのですが、今の「ふじかわ」は山の中をさらにゆっくり走ります。

甲斐岩間駅の次が、下部温泉駅。その名の通り「武田信玄の隠し湯」下部温泉の最寄り駅です。温泉に泊まる人たちが降りていきます。

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自分も同じで、下部温泉駅で降りて、温泉宿に泊まるのがいつものパターン。無人駅なので、降りる際は車掌さんに切符を渡します。

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www.onsen-oh-yu.com

下部温泉~富士

さて、下部温泉で1泊して、翌朝の「ふじかわ」に乗って南下していきましょう。

下部温泉駅からの特急券はあらかじめ甲府駅で買っておくことが多いのですが、買っていないときは「ふじかわ」の車内で車掌さんから買うことになります。

下部温泉駅の次は数分で身延駅。ここ身延で降りる人も多いです。

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身延駅は「身延山久遠寺」の最寄駅です。駅前も、門前町のようなたたずまいです。

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身延山久遠寺までは駅からバスで10分ほど。

これまで乗ってきた「ふじかわ」は交通系ICカードが使えませんが、バスはICカードで乗車できます。

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さて「ふじかわ」に話を戻して、身延駅の次は内船(うつぶな)駅。ここまでが山梨県になり、この先から静岡県に入ります。

この辺になると、本当に特急なのか、と言いたくなるようなスピードで「ふじかわ」はそれこそ、富士川に沿ってのんびり下っていきます。

晴れていると富士山がきれいに見えます。絶景スポットが近づくと、車掌さんが案内放送をすることも。

眼下に広がっていた富士宮の町がぐんぐん近づいてきて、富士宮駅に到着。

富士宮焼きそばで有名です。

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富士宮駅で降りると、遠くに富士山がちらり。駿河国の一の宮「富士山本宮浅間大社」は富士宮駅から徒歩10分です。

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富士宮駅を出た「ふじかわ」は、思い出したかのようにスピードを出して、10分ほどで富士駅に到着です。身延線はここまでで、富士駅でいったん行き止まり。

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富士~静岡

ここ富士駅で方向を変えて「ふじかわ」は静岡方面へと出発します。

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静岡までの乗車時間は20分そこそこ。進行方向が変わっても、席の向きを変える人はほとんどいないようです。(少なくとも、自分の乗った「ふじかわ」はそうでした)

ということで、後ろから前に車窓が流れてきます。高速ムーンウォーク。

さっきまで寄り添って走ってきた富士川を鉄橋で渡ると、東名高速道路が寄り添ってきます。道路の向こうは、青く広がる駿河湾。

やがて海から離れて、家や倉庫、工場などが増えてきて、次の停車駅は清水です。

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終点の静岡駅はもうすぐ。東海度新幹線の線路が寄り添ってきて、清水駅から数分で到着。ご乗車お疲れさまでした。

まとめ

以上、特急「ふじかわ」のご紹介、でした。最後に簡単にまとめてみましょう。

  • "信玄の隠し湯"こと下部温泉へ向かうときのスタンダードな交通手段です。
  • 3両編成の特急電車で、たいていは自由席でも座れます。
  • 紙の乗車券・特急券をお忘れなく。
  • 沿線には、身延山久遠寺(身延駅)、富士山本宮浅間神社(富士宮駅)といったお寺や神社もあります。

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さて、今度はどこへ行こうかな。

 

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