越後(新潟県)にある宿ですが「しなの荘」というお名前の、前から少し気になっていた宿でした。
鉄道やバスで行くのは大変そうなイメージを勝手に持っていたのですが、調べてみると意外と便利にアクセスできると知り、今回予約してみました。
(2021年7月宿泊)
建物と部屋
宿の最寄り駅から坂を下り、案内に従ってわき道へと曲がっていくと、しなの荘の駐車場と黒い建物があります。一軒宿です。
建物のすぐ脇は信濃川。ちょうど梅雨の終わりの時期で、雨が降ったからでしょうか、勢いよく流れています。
信濃川に沿っているから「越後なのに"しなの"荘」という名前なのかもしれません。
中に入ると、新しい建物です。後でおかみさんに聞くと、創業は約50年とのことなのですが、2011年にリフォームされたそう。
靴を脱いで上がり、チェックイン。まずは食事の時間を決めて、案内の用紙とお部屋の鍵を受け取り、自分でお部屋へと向かいます。
お部屋までの案内がないのは、感染症対策ということのようです。
廊下には畳が敷かれています。スリッパはなく、素足でも歩けます。ちょっと気持ちがいいですね。
さて、今回のお部屋は階段を上がって2階の奥。ひとり旅用の、シンプルな6畳の和室でした。既に布団が敷いてあります。
テレビ、金庫、空の冷蔵庫がありますが、この部屋にはトイレ、洗面所はありませんでした。もちろん、宿の中にはトイレや洗面所がある部屋もあります。
お茶菓子を美味しくいただきました。地元津南の「山麓サブレ」。
窓を開けるとちょうど玄関の上で、目の前の駐車場の脇はすぐ信濃川。音を立てて流れていきます。
温泉と風呂
1階に、男女別のお風呂があります。
日帰り入浴も可能で、地元の方も入りに来られていました。感染症対策ということで、若干の入場制限はしているようです。
男湯と女湯とは、高い壁を挟んで隣り合っています。内風呂の奥には、小さな露天風呂。屋根があり、半露天という感じ。
露天風呂の前には池があり、一瞬お風呂と間違えそうになりました。
お湯は、少しばかり茶色いアルカリ性単純温泉。とろみがあります。匂いをかぐと、かすかに硫黄泉のような匂いも。
源泉温度が約35℃とぬるいため、加温しているようです。
暑い季節の午後に入った時は若干熱めに感じたものの、気温の下がった夜と朝は、入りやすい温度になっていました。
食事
夕食・朝食ともに、1階の食事会場にていただきました。
テーブル席で、他のお客さんのテーブルとは十分に距離があります。
夕食
最初は前菜とお造りが用意されており、それからできたてのお料理を少しずつ持ってきてくださいます。
山菜や野菜が多めの料理です。お肉は地元産「津南ポーク」、お魚は魚沼産のイワナに、八海山サーモン。
お酒は、地元津南町の「苗場酒造」の、利き酒セットをいただきました。もちろん美味しく・・・
ごはんは魚沼コシヒカリです。お味噌汁と一緒に、最後の方で一膳出てきました。
旅館の食事はボリュームが多いことがありますが、今回のお食事は適度な量、腹八文目という感じでちょうど良かったです。
朝食
朝も同じテーブル席でいただきます。
最初からほとんど全てのおかずが用意されていました。ご飯はおひつに入っています。
前の晩の夕食がボリューム控えめだったので、朝からよく食べられました。ご飯も美味しく、そしてすっかり満腹に。
食後に、コーヒーか牛乳かコーヒーがつく宿泊プランにしていたので、食後にコーヒーをいただきます。越後妻有(つまり)の、じょんのびコーヒー。
なお、メニューに「のんびり旅には朝ビール、朝酒もどうぞ」と書かれていました。前の晩もそこそこ飲んだので、やめておきました・・・
個人的感想
久しぶりに、一軒宿に泊まりました。
「日本秘湯を守る会」の会員宿ですが、駅から歩くこともできますし、そこまで秘湯という感じはしなかったです。
まあ、最寄り駅は無人駅で、列車の本数もかなり少ないのですが。
お食事が適量だったのと、建物に清潔感があったのが良かったです。
お部屋はシンプルでしたが、プランを買えればもっと広いお部屋や、お風呂付のお部屋が選べるようになっています。
また、JR飯山線か、路線バスで来た人は、帰りの列車・バスが出発するまで宿に滞在することができます。
通常は10時までにチェックアウトなのですが、その時間帯に列車もバスも走っていないので・・・ありがたいですね。
アクセス
JR飯山線「越後田中」駅から徒歩5分。
もしくは、JR上越新幹線・上越線「越後湯沢」駅から「森宮野原駅前」行きバス(南越後観光バス)で「小下里(こさがり)」バス停下車、徒歩10分。
最寄りの駅・バス停から宿までは、宿に連絡すればお迎えに来ていただけるようです。
なお、宿から徒歩10分のところに「津南観光物産館」があり、そこでもお食事やお買い物ができます。(バス停もあり)
関連リンク
この宿が出てくる旅行記
公式サイト
さて、今度はどこへ行こうかな。