山梨県の下部温泉(しもべおんせん)は、数ある「武田信玄の隠し湯」の中で最も有名なのではないかと思います。
自分もここの温泉が大好きでして、何度もリピートしています。
基本的には、その時に空室があって予約できる宿を取るので、泊まった宿も様々。
トータル5か所の宿に泊まったことがあるのですが、自分の中では、この大黒屋がバランスが良く取れていると思うのです。
お値段もちょうど良く、お風呂も良く、食事も美味しい、そんな宿です。
(2013年12月、2015年12月、2019年4月宿泊)
建物と部屋
下部温泉の温泉街は、駅から少し離れています。
大黒屋はそんな下部温泉の温泉街の中で、少しだけ奥の方にあります。
大黒屋は、細い上り坂と下部川の間の狭い場所に建っています。
木々と火の見やぐらに隠れてしまっていますが、その裏にあるうぐいす色の建物です。
玄関はこちら。2階に渡り廊下があって、道を挟んだ反対側にも建物があります。
こちらにもお部屋があるのかもしれません。
建物はかなり古そう。廊下や扉がとても雰囲気があっていい感じです。
急な階段を上って、2階のお部屋に案内されました。木の引き戸を開けて、お部屋の中へ。
窓の外は下部川が流れています。
他の下部温泉の宿もたいてい下部川沿いなので同じですが、川の音がするお部屋です。
既に布団が敷いてありました。
トイレは部屋にはついていないので、共用のトイレを利用します。お部屋の冷蔵庫はあるお部屋とないお部屋があるようです。
お部屋のテーブルには下部温泉の温泉水が用意されていて、飲むことができます。
下部温泉は飲める温泉で、温泉水がミネラルウォーターとして売っていたりもします。
それでは、お風呂へと行ってみましょう。
温泉と風呂
お風呂は地下に2つ。檜風呂と岩風呂とがあります。
男女別になっていて、朝に入れ替わります。初日に岩風呂だったら翌朝は檜風呂に入ることになります。
また、深夜に1時間ほど、貸切の時間を設けていることもあるようです。
下部温泉は、水のようにぬるい温泉(昔からの下部温泉…旧源泉)と、熱い温泉(平成になって掘削された新源泉)の2種類の源泉があります。
宿によっては片方の源泉にしか入れないこともあるのですが、ここ大黒屋の内風呂では両方の源泉に入ることができます。
岩風呂には大小2つのお風呂があり、奥の大きいほうが旧源泉のお風呂、手前の小さいほうが新源泉のお風呂。
この両方の温泉に交互に入るのがいいのだそうで。
ぬるい(冷たい)温泉に足を入れると最初はその冷たさに驚きますが、覚悟を決めてそろりそろり、足を入れて体を入れてじっとしていると、段々と慣れてきます。
上がるころにはじんわり体が温まってきているので驚かされます。
ということで、じっくり時間をかけて入るお風呂です。
中には本を読みつつお風呂に入っている人もいるくらいです。
なお、チェックインの時刻が早めでチェックアウト時刻も遅めに設定されているので、長時間温泉を堪能できるのが嬉しいところ。
食事
夕食・朝食ともに、1階のお部屋でいただきます。
準備ができるとお部屋に電話がかかってくるので、それから階段を降りていくことになります。
夕食
最初の時点でほぼすべての食事が並んでおり、ゆっくりいただくことができました。
基本的には他のお客さんと同じ部屋にならない個室でのお食事になりますが、お客さんの多い時期に泊まった時は、他のお客さんと同じお部屋になったことがあります。
仕切りがあるので、さほど気にはならないのですが。
さて、夕食ですが、鍋の中は豚肉の陶板焼きでした。お部屋にはテレビもあるので、食事中につけても問題はなさそうでした。
その他は、川魚の塩焼き、デザートの果物が出てきました。
一度、お値段が少し高いプランを予約したことがあります。その時は馬刺しがついていました。
朝食
朝食も1階のお部屋でいただきます。
朝食の後、チェックアウト前にコーヒーをいただきました。玄関の奥にテーブルがあり、下部川の音を聴きつつ、温泉水で淹れた朝のコーヒーを。
個人的感想
大黒屋は、昔からのぬるい源泉と、熱い新源泉の両方に入ることができます。
また、早めのチェックイン、遅めのチェックアウトができるので、1泊2日でも長く滞在できるのが嬉しいところ。
複数回お世話になっていますが、いずれも割とお得なお値段で泊まることができました。
アクセス
鉄道
JR身延線「下部温泉」駅から徒歩20分。下部温泉駅には、甲府と静岡を結ぶ特急「ふじかわ」も停車します。
下部温泉駅からの送迎はお問い合わせください。
車
中部横断自動車道「下部温泉早川」インターより約10分。
インターから温泉街まではお店があまりないので、お買い物は手前の「道の駅なんぶ」等で済ませておくと便利です。
関連リンク
近くの宿の宿泊記録
この宿が出てくる旅行記
さて、今度はどこへ行こうかな。