温泉好きのお湯

関東近郊を巡る、静かな温泉旅。今度はどこへ行こうかな。

12月某日静かな温泉旅 カーシェアの後は、ひとり忘年会 長野県・鹿教湯温泉へ('24)

※このページにはプロモーションが含まれている場合があります。

2025年になりました。

静かに続いているブログですが、2025年もどうぞよろしくお願いします。

 

さて、年明け初回は、昨年末の温泉旅について。

ここ何年か、年末の温泉旅の行先は長野県の上田方面になることが多いです。

上田は町の規模が程よく、交通の便もよく、温泉も多く、観光客は多すぎず。そんなところが好きで、繰り返し出かけています。

それでも、首都圏在住の自分にとっては少しだけ遠いので、ここ数年、行く機会をなかなか作れずにいると、年末が来てしまい。

で、年の瀬になり「あ、今年はまだ上田に行ってない!」となって、上田市の温泉宿を予約する、というのが自分のここ数年の暮れの恒例になりつつあります。

旅の計画

クリスマスの1週間前に日程が決まったので、既に多くの宿が「空室なし」になっていました。

上田周辺だと「信州の鎌倉」別所温泉、お隣の千曲市の「戸倉上山田温泉」、あとは今回出かけた「鹿が教えた」鹿教湯温泉に、若干空室のある宿が残っていました。

鹿教湯温泉では、年末から1月にかけて「氷灯ろう夢祈願」というイベントをやっています。これを何度も見に行っていました。

今年も氷灯ろうを見よう、と決めて、鹿教湯温泉の宿を予約。

今回は、いつもお世話になっていた宿が満室だったので、初めて泊まる宿を選びました。

あとは上田まで、往復の北陸新幹線も予約。

割引きっぷの「トクだ値」も売り切れ、そもそも満席の列車もかなり多く、でしたが、定価で何とか取れました。

いつも上田に行くときは、新幹線を降りたらローカル路線バスで温泉に行っていましたが、今回は車で行ってみたくて、上田駅前のカーシェアを予約しました。

レンタカーよりも安く、給油も不要で、現地の手続きもセルフ。使い勝手もいいのがカーシェアのいいところですね。

1日目(東京→上田→青木村→鹿教湯温泉)

ここ最近の温泉旅は車が多かったので、新幹線に乗りに東京駅へ出てくるのは久しぶり。当たり前のように、人でごった返しています。

乗った新幹線「あさま」は、東京駅を出た時点で8割くらいの乗車率で、大宮で満席になりました。

通路側の席で景色はさほど見られず、いつものようにウトウトしていると、群馬県と長野県の間の長いトンネルを抜けていて、軽井沢駅に到着。

スキー場がオープンしているのが見えました。軽井沢駅で多くの人が降り、車内はがらんとします。

軽井沢から上田駅までは20分くらい。トンネルを抜けて千曲川が見えてきて、上田駅に到着です。駅に降りると、やはり空気が冷たいのでした。

やあ、今年も上田に来れたよ。

さっそく、カーシェアの車が置かれている駐車場に行きます。

上田駅の「温泉口」、要は市街地とは反対側に、カーシェアの駐車場がありました。

青い車に乗り込み、まずはカーナビの行き先に「道の駅あおき」をセット。上田市のお隣、青木村の中心部にある道の駅です。

そこで、村の特産品のそば粉「タチアカネ」で作った新そばを食べようというわけです。年越しそばを兼ねている、ともいいます。(少々早いですが)

上田駅から青木村までは、ほぼ道なり。寒々しい冬の空の下、車も結構多いです。

それでも20分そこそこで、道の駅あおきに到着。ここの食事処で、ざるそばを。

太めで香りのよいおそばでした。ごちそうさまでした。

年越し準備をしている道の駅を後にして、今度は鹿教湯温泉をカーナビの行先にセット。ナビの言うとおりに鹿教湯温泉を目指します。

青木村から南にそれて、旧丸子町のエリアを抜けて、見覚えのある道に出ます。何度も路線バスで通った道です。

この道も工事が進んでいて、カーブの少ない新しいルートができていました。バスは民家の並ぶ旧道を走るようです。

この道は山を越えて、松本の町までつながっているからでしょうか、大きなトラックが多く走っています。それもあってか、流れはゆっくり。

それでも鹿教湯温泉まではすぐで、トンネルを抜けた先にある、今日の宿の駐車場に車を止めます。

駐車場から宿までは少し離れていて、後から宿のご主人が軽自動車で駐車場に来られて、宿まで車で乗せてくださいました。

ただ、車で行くほどでもない短い距離ではあります。

チェックインして、4階のお部屋に上がり、まずは内風呂で体を温めて。

冬のイベント「氷灯ろう夢祈願」は、夕方になってから。その前に少し、温泉街を散歩してみます。

今日は夕食のつかないプランだったので、どこか夕食を取れる場所を見つけておこうと思い、旅館組合で話を聞いてみました。

温泉街の蕎麦屋さんは、夕方のイベント準備もあるのでお休み、とのこと。もう1件ある食堂も早めの店じまいらしく。食べるところは、なさそう。

和菓子屋さんでおやきを買ってから、酒屋さんへ。

見たことのない上田のクラフトビールを買ってから、おつまみを買えそうなところはないか、お店のおばあちゃんに聞いてみます。

聞くと、温泉街にある病院の中にコンビニエンスストアができたそうです。そう、ここ鹿教湯温泉には大きな病院があります。

患者さんと職員の方が買い物できるように、ということでできたコンビニで、お酒は売られていないけれど、おつまみは売っているそうです。

それを聞いて、マスクを着けて鹿教湯病院へ。確かにセブンイレブンがありました。営業は18時半まで、と書かれています。

おつまみを買い足して、宿に戻って、もう一度お風呂に入りました。

薄暗くなってきたのを見計らって、氷灯ろうを見に、また出ていきました。

やはり飲食店は開いてなさそう。やっているのは、和菓子屋さん、酒屋さん、あとは少し先にある、アップルパイのお店。

和菓子屋さんと酒屋さんは先ほど行ったので、アップルパイのお店をのぞいてみました。少し遅い時間のおやつになっても、何か食べておいたほうが良さそうです。

アップルパイは売り切れていて、ショートケーキをいただきます。イチゴが新鮮で美味しかったです。

店を出ると、夜の入り口のような空。氷灯ろうが並ぶ文殊堂のほうへ歩いていきました。

1年ぶり、何度目かの氷灯ろう。人はまばら、静かに氷が灯っています。

体が冷えてきたところで、宿に戻りました。部屋の布団を敷いてもらってから、露天風呂に入って、おやすみなさい。

2日目(鹿教湯温泉→丸子町→上田→東京)

休みなのに、普段と同じ時間に目が覚めます。うっすら雪が積もったよう。

朝風呂に入ってから、少しずつ支度をととのえます。

朝ごはんを食べに部屋を出たところ、8時半からでお願いしていたのを思い出しました。1時間、間違えていました。

なので、また部屋に戻って少しばかりの、うだうだを。

8時半からの朝食を選んだお客さんは他にいなかったらしく、大広間には他のお客さんはおらず、ゆっくり完食。ごちそうさまでした。

9時を少し過ぎたところで、チェックアウト。お世話になりました。

www.onsen-oh-yu.com

宿のご主人が、駐車場まで車で送りますよ、とのこと。近いので歩きます、と言ったのですが、結局は乗せていただきました。

駐車場に止めていた青い車はうっすら白くなっていて、雪を落としてから出発です。

雪の揺らない地域に住んでいるので、雪を落とす経験はこれまでほとんどなく。

車はお昼までに返すことになっていて、まだ結構時間があります。

バスでは行きにくかった場所を回ってみることにしました。

まずは、カーナビの行き先を「丸子町郷土資料館」にセット。

いつもバスで通り過ぎていたところです。バスの本数が少なくて、途中下車するのが難しかったのです。

新しい道路を10キロほど走ってから、途中で旧道に入ったところに資料館がありました。見覚えが何となくあります。

資料館に入ると、職員の方々が慌てたように出てきて、ストーブをつけてくださいました。年末の朝早くから来る人もいないのでしょう。

入館料は100円。1階は遺跡関係の展示、2階は明治時代以降の輸出用の生糸に関する展示でした。

この辺は戦前まで養蚕業が盛んだったそうで、「依田社」という会社が蚕の繭を集めて生糸を作って横浜港へ運び、アメリカへ輸出していたそう。

英語の販促パンフレット、工場などを映した大正時代のモノクロのフィルム映像、あとは地元を走っていた鉄道の資料などを見学しました。

かつて地元を走っていた鉄道の多くは廃止になってしまいましたが、廃止になった鉄道とほぼ同じルートを、今も路線バスが走っているのは興味深いです。

次に、地元の農産物直売センター「あさつゆ」を目指してみました。ここもバスでは生きにくい場所。資料館からは車で数分です。

カーナビの通りに走っていくと、少しズレた場所に案内されました。

Uターンしようと思い、少し広い場所に車を止めます。

この広い場所は「岩谷堂観音」の駐車場になっていました。見上げると、山のほうに赤いお堂が見えます。

車を降りて、お堂を見に行くことにしました。こういうことができるのが、車の旅のいいところですね。

少し急な階段を上って、薬師さま、観音さまへお参り。オンコロコロセンダリ、マトウギソワカ。

ここ岩谷堂は、平安時代の終わりに、源氏の武将「木曽義仲」が戦勝祈願をした場所だと伝わっています。

木曽義仲は、その苗字のとおり、長野県西部の木曽で育ったのですが、挙兵したのは基礎から離れた、今の上田市だったそうで。

上田はなぜ「木曽」義仲ゆかりの地、なのだろうと、ずっと疑問に思っていました。

階段を下って車に戻り、今度こそ「あさつゆ」へ。年末で駐車場も結構混んでいました。

野菜のほかに、お惣菜が多く売られていました。昨日ここに寄っておけば良かったと、少し後悔。昨日の夕食は、結局おやきとショートケーキだったのです。

きのこ、なめ茸、味噌鍋のもとを買いました。

「あさつゆ」の次は、生島足島神社(いくしまたるしまじんじゃ)へ。

先ほど資料館で見た、廃止になった鉄道「西丸子線」に近いルートをたどります。今もバスが1日数本走っています。

お正月の支度をしている神社でお参りし、去年の暮れにいただいたお守りを返して、新しいお守りをいただきました。

あれからちょうど、1年です。

車を返すまで、残り1時間ほどになりました。

地元スーパー「ツルヤ」に寄って、オリジナルの食材をあれこれ購入。ドレッシング、パスタソース、まぜご飯の素などなど。

どれも、信州のきのこや、信州味噌が使われています。

そうして車を上田駅で返したので、あとは駅前で、買い物をしたり、少しお酒を飲んだりしてから、帰ることにしましょう。

上田駅から近いところに、セブン&アイの大型商業施設「アリオ」があります。

アリオの中にはイトーヨーカドーが入っています。各地のイトーヨーカドーは最近閉店が相次いでいて、ここも近々で閉店になる模様。

売り尽くしセールでしょうか、信州ワインがお得に買えました。上田に来たときは、このヨーカドーへは何度も寄っていました。ありがとうございました。

(ニュースによれば、アリオ自体は残り、ヨーカドーの後は他のスーパー「ロピア」が入るようです)

駅前に戻って、通り沿いのカフェに入ってカフェオレをいただきました。ここ数年で、上田駅の周辺に新しいカフェがだいぶ増えた気がします。

常連さんがくつろいでいるカフェで一息ついて、美味しかったのでコーヒー豆も買って。地元の人ではないですが、ポイントカードも作りました。

まだお昼ですが、上田駅の駅前には昼から飲めるお店がいくつかあります。

年末なので、夕方からは予約でいっぱいで入れないお店も多そう。なので先に飲んでしまいましょう。

はしご酒をし、日本酒、そばがき、美味だれ焼鳥をいただいて、あとは夕方の新幹線に乗るばかり。

今回の旅のまとめ

2024年も、暮れに上田に行くことができました。

普段は電車やバスに乗って移動するところを、今回は新幹線の駅からカーシェアを利用してみました。

かかったお金は電車やバスに乗るよりかなり高くついてしまったのですが、これまで車窓から眺めて通り過ぎるだけだった場所に行けたのは、良かったなと。

さて、泊まったのは今回も鹿教湯温泉でした。

鹿教湯温泉は山の中にある静かな温泉地ですが、大きな病院もあるので、静かながらも、よくある「さびれた温泉街の感じ」があまりないところでした。

それでも、温泉街までのバスが減便になっていたり、夜に宿の外で食事できるお店が限られてしまったり。

温泉地って、大勢の観光客でにぎわうところだけではなくて、静かに過ごせるところも必要だと思うので、これからも続いてくれるといいなと思ったのでした。

個人でできることは限られるにしても、また2025年以降も、出かけられたらと思います。

さて、今度はどこへ行こうかな。

 

にほんブログ村 旅行ブログ 甲信越 温泉・温泉街へ
にほんブログ村