ひとり温泉旅歴12年の自分です。「10年ひと昔」なんて言いますが、10年も経つといろいろなことが変わります。
自分もまあ、お腹が出てきたりとか、白髪が増えたりとか。
それはさておき、10年前と今とで温泉がどんな風に変わっていったのか、自分目線でまとめてみることにしました。
ただ、自分の温泉旅が「ひとり温泉旅」なので、観光地として多くの人が訪れるような温泉街や、秘湯を売りにしている温泉宿にはあまり行っていません。
その分、ちょっと偏っているところがあるかも知れません。そこはご容赦ください。
10年前の僕らは胸を痛めて…何聞いてたっけ?
温泉宿の10年
同じ宿に繰り返し泊まったりもしていますが、宿自体はあまり大きくは変わっていない気もします。
中には全面的に改装したところや、残念ながら廃業したところもありますが、あくまで少数派。
それでも変わってきたと思うのは、こんなところかな。
- ネット予約が普及して、ひとりで泊まりやすくなった。その宿がひとりでも泊まれるかどうかが、宿に電話しなくても分かるのです。画期的。
- 事前カード決済ができるようになった。地方はまだまだ現金がないと不便ですが、事前に宿泊費をカード決済すれば、手持ちの現金を少なくできます。
- お部屋のトイレ、洗面所がリフォームされた。宿の建物全体では変わっていなくても、部分的に手を入れている宿が多いです。
あとは家族経営の宿で、若旦那、若女将がいるところは、ブログで情報発信をされていたり、こまめに宿のサービスや設備を新しくしたり、コツコツ頑張っている宿も多いです。
自分と世代的にも近いこともあり、応援したくなりますね。
一方で、宿の仲居さん達の高齢化が進んでいるようにも思えます。
自分(アラフォー世代)の親世代、もしくはそれ以上の世代のおじいさん、おばあさんが布団を敷いたりしてくれるのを見ると、少々申し訳なく思うことも。
温泉街の10年
そんな宿が集まる温泉街はどうでしょう? これまた、あくまで自分が行く温泉街に限って、ですが、大きくガラッと変わった印象は受けません。それでも、、
- お店が減った。お土産屋、酒屋、蕎麦屋、ラーメン屋、居酒屋等々、お店が減っているのを感じます。店構えは残っているので、一層寂しい。
- コンビニがやや増えた。徐々にではありますが、温泉街にもコンビニがオープンするようになりました。便利な反面、それが温泉街のお店が減る原因の一つなのかな?と思ってしまう自分もいます。
- おしゃれなお店ができてきた。温泉街によっては、カフェとかケーキ屋さんとか、あまり「ザ・温泉街」っぽくないおしゃれなお店が少しずつできています。
電車の10年
温泉旅に出るのに電車は欠かせない存在ですが、電車関連は大きく変わったように思います。
- 車両が新しくなった。昭和の頃から走っていた古い車両がどんどん引退していきます。新しい車両はロングシートが多く、通勤電車みたいでちょっと不満。。
- 無人駅が増えた。もともと駅員さんがいたけれど、効率化ということで無人駅になった駅もちらほら。人がいた跡が残っているのは少し寂しいですね。
- 電子マネーが普及した。地方でも、電子マネーで電車に乗れるようになりました。これは結構個人的には便利なことです。
- 普通列車のグリーン車が増えた。関東地方の話ですが、少しお金を追加で払えば安い値段でゆったり温泉旅ができるようになりました。
バスの10年
日々進化している電車と比較すると、バスはちょっと寂しい変化がメインです。
- 本数が減った。マイカーの人は普段はバスには乗らないでしょうし、温泉街に向かうバスに乗ってみるとガラガラ、という経験はよくします。
- 廃止になった。本数が減った先には廃止が待っている。。
- バスの運行が自治体に移管された。廃止になると地元の方も困ってしまうので、自治体が引き継いでバスを走らせるケースもあります。自治体のバスは、ネットで時刻や経路などの情報を探しにくいのが難点です。
多分これからも…
将来のことはよく分かりませんが、恐らくは、日本という国は少しずつ小さくなっていくのでしょう。
静かな温泉街に行くと、歩いている人の少なさや、閉店した宿や店の多さで、日本が小さくなっているのを感じます。
一方で、変わっていくことも大変ですが、変わらないでいることもきっと大変です。
静かな温泉街は一見あまり変わっていないのですが、その雰囲気を維持するのもきっと、大変なことなのかもしれません。
他所から旅でちょっとつまみ食いのように訪れているだけの自分には偉そうなことは言えません。
それでも、変わらないために変わっていく、要は古くて良いところを守りながら時代の変化に対応していく、そんな温泉街や温泉宿でありますように、
と、静かな温泉旅のブログを書きながら、静かに願っています。
さて、今度はどこへ行こうかな。